ども、アルです。
昨日は名古屋で行われた次世代スーパーコンピュータ『京』についての講演会に行ってきました。
あの、某議員さんの『2位じゃダメなんですか?』で有名になったアレですww。
主催は『理化学研究所 計算科学研究機構』(通称:理研)
この講演を知るきっかけになったのは、3週間程前の『ニコニコ生中継』での『京』についての生放送でした。
説明会が自宅近くの名古屋で開催されると・・・・・しかも『無料』で。
先着300名までだったので、すぐに申し込みをしました。
ここから下は↓ スゴク難しい内容ですので、スパコンに興味がある人だけ読んで下さいm(__)m
*************************************************
●今回の講演内容は・・・・
①『京』のハードウェア能力の説明。
②『京』の活用事例として、『災害予測とシュミレーション』
③ ↑ 『ゲノム解析と新薬・医療の高度化』
です。
その内容を端折って紹介すると・・・・
①『京』のハードウェア能力の説明。
『京』の由来ですが・・・・
浮動小数点数演算処理を1秒間に10の16乗回も計算を行える能力があることが由来です。
そして、『京』とは単位です。十・百・千・万・・・・・・・・十兆・百兆・千兆・一京となるわけです。
指を折り曲げて数えると、16回折り曲げたところが『京』になる筈です。
つまり、『10の16乗』=『京』ということです。
???でしょww
※細かいところまで私が説明するより、分かりやすいHPが有るので、そちらに丸投げします。
・スパコンて、なあに?(リンク)
・浮動小数点についてはコチラを参照してください。(リンク)
このPCを自宅のPCと比較すると・・・・・
・『PC』=『歩く速度』
↓
・『京』=『ロケットより早い速度』 となります。
また、このスパコンの特徴は『並列演算処理』で成立していることです。
現在1つのCPUの計算処理能力は限界に近づいています。
そこで、『京』は膨大な数のCPU同士をつなげてデータの授受を行なっています。
『京』は数十万台のPCが繋がれているPCだと思って頂ければ良いと思います。
ただ、ここで重要なのは、そのPCを繋げる技術を開発することが大変だったみたいです・・・詳しくはコチラ
ちなみに『京』の中身はこんな感じです。
『マザーボード』です。水冷(銅のパイプ)+空冷 だそうです。
で、上の写真のマザーボードが上下12枚ずつ計24枚が収められて居る状態が中心の写真です。
(真ん中の部分は、『電源部とIOシステムボード』です。)
・・・・で、この冷蔵庫みたいなのが、800台以上繋げられています。
(上の図の右下の写真が800台列んだ状態です。)
現状この装置のハード面は完成しており、様々な分野に応用できるソフトウェアを今年の6月目処で開発しているそうです。
・・・・で、重要なのは、このスパコンの活用方法です。
②『京』の活用事例として、『災害予測とシュミレーション』
③ ↑ 『ゲノム解析と新薬・医療の高度化』
がその例として、説明して頂きました。
②は当然昨年発生した【東日本大震災】をモデルに取り上げてPCのシュミレーションと、実際の発生状況が非常に酷似する様な事ができる様になっているとのことでした。
ここで、この『京』を使うと、さらに細かいデータを盛り込んだ計算が出来るようになると、地震が発生した直後に『各地に揺れが到着する時間を算出』したり『津波の到達位置・高さ』を割り出せると説明していました。
また、地球レベルの環境の変化や、気象予測を行えるとも言っていました。
100年後の地球の気温や、砂漠化の状況を正確に算出できる様になるんでしょうね・・・・((((;゚Д゚))))
③はゲノム(遺伝子の集合体)と、医学の進歩の話でした。
まず、個人によってゲノムが違うのですが、これにより例えば『ガンの発生しやすさ』や『転移のしやすさ』などが分かるそうです。
ただ、このゲノムの差が個人で1/1000程度しかなく、また数100万人単位からデータから『ガンに掛かり易いゲノムの差』を見つける必要があります。
ここで『京』を使用することで、この莫大な組み合わせから『ゲノム差』を割り出す計算時間を短縮できます。
つまり、従来のスパコンでは何百時間も掛けて組み合わせ計算をさせていましたが、
『京』を使うと数時間で『ゲノム差』見つけられる様になったそうです。
(実際に、もう実証実験は実施しはじめているとのことです)
・・・・ということは、『その人に合ったガンの特効薬』や『糖尿病の特効薬』『先天性の遺伝子の病気の回復薬』などが近い将来にできる可能性が出てきたと言うことです。
(厚生省の認可が下りるのに時間が掛かるでしょうが・・・・)
この他にも
『もの作りの為のシュミレーション(衝突や空力のシュミレーションなど)』
『宇宙・航空技術開発(ロケットのエンジン開発など)』
様々な分野での技術開発に使われて行く予定だそうです。
お金の話をすると、このスパコンを年間維持す為に億単位のお金が使われているそうですが、
それ以上の利益を生む可能性を秘めた装置だと言えると思います。
************************************************
↑以上 難しい話でした。
さて、ここからは簡単な話です。
今回、最初にも書きましたが『タダ
』だったんですが、お土産をもらいましたv(=^0^=)v
①『京』の手さげバッグ。(・・・・使いどころが難しい)
②『京』手ぬぐい(・・・・渋い。渋すぎるよ理研さん。)
③『京』のクリアファイル(・・・・これは、イロイロ使えそう)
この、講演自体は今後も日本全国で行われるみたいなので、興味のある方は参加されても良いかもしれません。
『理化学研究所 計算科学研究機構』のHP をご確認下さい。
(事業仕分けに対する回答も書いて有ります。)
私の感想としては、非常に面白かったです。
PCに興味のない方でも楽しめる様に、簡単に説明してくれてました。
また、『2位じゃダメなんですか?』の私なりの思いですが、
『2位でも良いけど、初めから2位を狙って開発してたら絶対新技術の開発はできない』と思ってます。
多分このスパコンの演算速度は日進月歩なので、近々抜かれる可能性は大きいでしょう。
しかし、この『京』を開発したことで、日本国内の様々な分野での新技術・新製品の開発速度が圧倒的に早くなることを期待したいと思います。
今日のブログも非常にマニアックな内容でしたが、
少しでも次世代スパコン『京』に興味を持って頂けたら幸いです。
では、また明日
昨日は名古屋で行われた次世代スーパーコンピュータ『京』についての講演会に行ってきました。
あの、某議員さんの『2位じゃダメなんですか?』で有名になったアレですww。
主催は『理化学研究所 計算科学研究機構』(通称:理研)
この講演を知るきっかけになったのは、3週間程前の『ニコニコ生中継』での『京』についての生放送でした。
説明会が自宅近くの名古屋で開催されると・・・・・しかも『無料』で。
先着300名までだったので、すぐに申し込みをしました。
ここから下は↓ スゴク難しい内容ですので、スパコンに興味がある人だけ読んで下さいm(__)m
*************************************************
●今回の講演内容は・・・・
①『京』のハードウェア能力の説明。
②『京』の活用事例として、『災害予測とシュミレーション』
③ ↑ 『ゲノム解析と新薬・医療の高度化』
です。
その内容を端折って紹介すると・・・・
①『京』のハードウェア能力の説明。
『京』の由来ですが・・・・
浮動小数点数演算処理を1秒間に10の16乗回も計算を行える能力があることが由来です。
そして、『京』とは単位です。十・百・千・万・・・・・・・・十兆・百兆・千兆・一京となるわけです。
指を折り曲げて数えると、16回折り曲げたところが『京』になる筈です。
つまり、『10の16乗』=『京』ということです。
???でしょww
※細かいところまで私が説明するより、分かりやすいHPが有るので、そちらに丸投げします。
・スパコンて、なあに?(リンク)
・浮動小数点についてはコチラを参照してください。(リンク)
このPCを自宅のPCと比較すると・・・・・
・『PC』=『歩く速度』
↓
・『京』=『ロケットより早い速度』 となります。
また、このスパコンの特徴は『並列演算処理』で成立していることです。
現在1つのCPUの計算処理能力は限界に近づいています。
そこで、『京』は膨大な数のCPU同士をつなげてデータの授受を行なっています。
『京』は数十万台のPCが繋がれているPCだと思って頂ければ良いと思います。
ただ、ここで重要なのは、そのPCを繋げる技術を開発することが大変だったみたいです・・・詳しくはコチラ
ちなみに『京』の中身はこんな感じです。

『マザーボード』です。水冷(銅のパイプ)+空冷 だそうです。

で、上の写真のマザーボードが上下12枚ずつ計24枚が収められて居る状態が中心の写真です。
(真ん中の部分は、『電源部とIOシステムボード』です。)
・・・・で、この冷蔵庫みたいなのが、800台以上繋げられています。
(上の図の右下の写真が800台列んだ状態です。)
現状この装置のハード面は完成しており、様々な分野に応用できるソフトウェアを今年の6月目処で開発しているそうです。
・・・・で、重要なのは、このスパコンの活用方法です。
②『京』の活用事例として、『災害予測とシュミレーション』
③ ↑ 『ゲノム解析と新薬・医療の高度化』
がその例として、説明して頂きました。
②は当然昨年発生した【東日本大震災】をモデルに取り上げてPCのシュミレーションと、実際の発生状況が非常に酷似する様な事ができる様になっているとのことでした。
ここで、この『京』を使うと、さらに細かいデータを盛り込んだ計算が出来るようになると、地震が発生した直後に『各地に揺れが到着する時間を算出』したり『津波の到達位置・高さ』を割り出せると説明していました。
また、地球レベルの環境の変化や、気象予測を行えるとも言っていました。
100年後の地球の気温や、砂漠化の状況を正確に算出できる様になるんでしょうね・・・・((((;゚Д゚))))
③はゲノム(遺伝子の集合体)と、医学の進歩の話でした。
まず、個人によってゲノムが違うのですが、これにより例えば『ガンの発生しやすさ』や『転移のしやすさ』などが分かるそうです。
ただ、このゲノムの差が個人で1/1000程度しかなく、また数100万人単位からデータから『ガンに掛かり易いゲノムの差』を見つける必要があります。
ここで『京』を使用することで、この莫大な組み合わせから『ゲノム差』を割り出す計算時間を短縮できます。
つまり、従来のスパコンでは何百時間も掛けて組み合わせ計算をさせていましたが、
『京』を使うと数時間で『ゲノム差』見つけられる様になったそうです。
(実際に、もう実証実験は実施しはじめているとのことです)
・・・・ということは、『その人に合ったガンの特効薬』や『糖尿病の特効薬』『先天性の遺伝子の病気の回復薬』などが近い将来にできる可能性が出てきたと言うことです。
(厚生省の認可が下りるのに時間が掛かるでしょうが・・・・)
この他にも
『もの作りの為のシュミレーション(衝突や空力のシュミレーションなど)』
『宇宙・航空技術開発(ロケットのエンジン開発など)』
様々な分野での技術開発に使われて行く予定だそうです。
お金の話をすると、このスパコンを年間維持す為に億単位のお金が使われているそうですが、
それ以上の利益を生む可能性を秘めた装置だと言えると思います。
************************************************
↑以上 難しい話でした。
さて、ここからは簡単な話です。
今回、最初にも書きましたが『タダ

①『京』の手さげバッグ。(・・・・使いどころが難しい)

②『京』手ぬぐい(・・・・渋い。渋すぎるよ理研さん。)

③『京』のクリアファイル(・・・・これは、イロイロ使えそう)

この、講演自体は今後も日本全国で行われるみたいなので、興味のある方は参加されても良いかもしれません。
『理化学研究所 計算科学研究機構』のHP をご確認下さい。
(事業仕分けに対する回答も書いて有ります。)
私の感想としては、非常に面白かったです。
PCに興味のない方でも楽しめる様に、簡単に説明してくれてました。
また、『2位じゃダメなんですか?』の私なりの思いですが、
『2位でも良いけど、初めから2位を狙って開発してたら絶対新技術の開発はできない』と思ってます。
多分このスパコンの演算速度は日進月歩なので、近々抜かれる可能性は大きいでしょう。
しかし、この『京』を開発したことで、日本国内の様々な分野での新技術・新製品の開発速度が圧倒的に早くなることを期待したいと思います。
今日のブログも非常にマニアックな内容でしたが、
少しでも次世代スパコン『京』に興味を持って頂けたら幸いです。
では、また明日
