配信第2弾。

 

ショッキングなフレーズから

始まる『テノヒラ』は

楽曲全体通しても

ショッキングな空気が漂っていて

ヒリヒリした緊張感が流れます。

 

現状に甘んじるのではなく

日常を打破するパワー。

それは自分自身にしか

出せないのだと

諭すような圧。

 

基本的には「独りで生きること」を

歌っている楽曲ですが、

たった一度だけ出てくる「キミ」。

「誰か」ではなく明確な「キミ」。

 

「独り」で戦うことを決意した

その直後に出てくる「キミ」。

 

そこにほんの少しの希望が、

「独りではないのではないか」と

心のどこかで抱いている期待が

顔を出していて、

そこが余計に人間くさい。

情けなくて愛おしい。

やっぱり「独りじゃ生きれない」から。

 

何度も立ち止まっては

何度も自分を奮い立たせて、

時に周りの様子を伺いながら

やっぱり顔を上げて歩き始める。

4分34秒の中で繰り広げられる葛藤は

きっと誰もが毎日、

毎時、毎分、毎秒のように感じるもの。

 

claquepotって

本当にイタいところを抉ってくるなぁ。

 

個人的には2番Aメロが好きです。

言葉の音へのハメ方に

まったく嫌味がなくて

スルスルッと入ってくるのに、

飲み込もうとした瞬間に

喉に引っかかるような

旨味と雑味がほどよい感じ。

 

この曲を初めて聴いたのはライブで、

真っ赤な照明の中、

ほぼほぼシルエットの状態の彼から

紡がれるショッキングな言葉たちに

唖然としてしまった記憶があります。

 

据わった目で歌い上げる姿は

儚くも美しくて残酷だったなぁ。