軽快な打ち込みの音に

透明感のある歌声が乗り

淡々としていて朗らか。

眠れないまま夜を超え

空が白み始めてしまった頃合いに

流れる空気のように心地いい。

 

全編英語詞のようにも

聴こえるなめらかさが

今の宇野ちゃんならではで、

寝ているのか起きているのか

判別がつかないような

夢現な不思議な感覚に

させてくれます。

 

やわらかく軽やかな

曲の中で紡がれるのは、

去っていった愛する人への慕情。

 

物語が動くのは主にAメロ。

まだ2人の未来が続いていくと

期待を抱いている1番から

無情にも進みゆく現実に

気づき始める2番へと

時間が経過していきます。

 

Bメロやサビは

あらゆる言葉を用いて

1人の心細さや物足りなさ、

2人寄り添いたい感情を

訴えかけていきますが、

手応えのなさが余計に切ない。

 

一晩の感情のブレのようにも

数日間に及ぶ揺れ動きのようにも

遠い昔の別れのようにも

ついさっきの別れのようにも

聴こえてくるから面白い。

聴く側の心情に

そっと寄り添う楽曲です。

 

散々アレコレ書いてきましたが、

徐々に軽快さを増していく曲に

ただただ身を委ねたくなります。