08. Paradise

 

聴いていると

泣けてくるんだよなぁ。

 

Shuta Sueyoshiの楽曲は

薄紫の空の夕暮れから

闇が深くなった夜更けの

イメージが強いですが、

唯一この曲は

冒頭にもあるように

朝焼けの情景が浮かびます。

 

彼の紡ぐ詞は

言葉遊びや謎かけにあふれ

複雑で難解で文学的ですが、

この『Paradise』の中には

飾らず気取らずかっこつけない

真っ正直な言葉があふれていて、

アルバムの最後に来るから

余計に彼の届けたい想いが

響いてくるような気がします。

 

1番も2番も

Bメロがグッとくるんですよね。

Shuta Sueyoshiという人を

このまま見続けていれば

なんだかすごい世界に

連れていってくれそうな気がする。

 

ここまで恥ずかしげもなく

愛を語れる男がいるのかと。

大サビ前のCメロが特に。

いやもう、

ど直球なファンへのラブソングで

これだけ素直な言葉が並んで

あったかい気持ちにさせるからすごい。

 

珍しく秀太くん

素直な言葉で綴っている曲ですが、

今作『WONDER HACK』の、

Shuta Sueyoshiとしての活動の

現時点での集大成といえるサビで

「敢えて」という言葉を用いるところが

あまのじゃくな彼らしい。

 

まだまだこんなもんじゃ終わらない。

そう言ってるような気がします。

 

アレンジ面では、

イントロの時点で解放感しかなくて

ストリングスの効果もあって

壮大なエンディング感があるのですが、

サビでさらに一段階

解放感のレベルを上げてくるから

爽快で疾走で飛翔って感じです。

飛び立ったなって感じ。

サビの入口にほんの少しだけ

助走部分があって

ぐわっと飛ぶ感覚が強くなるのがいい。

 

そうそう、

サビでは「our paradise」と歌い、

最後の最後だけ「My paradise」と

歌うのがニクいですね。