06.君色

 

リリースからそろそろ1年が経ち、

もはや懐かしさすら感じる『君色』。

 

Live goes on』に続いて

今作の休息パートになってくれています。

 

リリース当時から

そこはかとなく漂う切なさに

胸を締め付けられるようでしたが、

聴けば聴くほど思うんです。

イントロに曲の全容が詰まっているなと。

 

この曲の冒頭、

ものすごく切ないじゃないですか。

"Here we go again"から

一気に開ける感じがするけど、

その前がものすごく切ない。

届きそうで届かない気持ちと

沈みかけている夕陽が

目の前に現れるような。

 

だから、

野外でのライブでのパフォーマンスは

殊更に切なさが募るんですよね。

暮れゆく日差しと抜ける風が似合う。

 

あと、この曲は

全世代が同じように

共感できる切なさがいい。

年相応な大人っぽさが詰まった『BET』の中で

唯一若い青さがあふれていて、

現在のようであり過去のようでもある。

 

BET』の初回盤に収録されているMVは

Flash Back』『トニカクHEY

TOKYO MERRY GO ROUND』『FAKESHOW』と

ダークトーンのものが多いからか、

君色』がより一層爽やかに見えます。

 

このMVは

やっぱり5人それぞれのソロカットがいい。

5人のキャラクターに合うシチュエーションで

もっともかっこいい角度で撮られている。

 

そして、この曲のダンスの魅力は

なんといっても余韻。

手を伸ばしては引き戻す振りが多用され、

あえて振りを音に遅らせる部分がある。

その余韻で曲がグッと深まり

歯がゆい気持ちを増幅させます。

 

MVではちょうど画面が切り替わってしまうけど、

最後、空を仰ぐ5人がいいんだよなぁ。