06.OVER

 

この曲、すごくよかった。

 

そもそも、個人的に

浦田日高末吉の3名による楽曲を

いつか作ってほしいと思っていました。

 

音楽の趣味趣向が近く、

歌、ラップ、ダンスとそれぞれの武器を

究めてきた3人が組み合わさった時、

どんな音楽が生まれるのか、

ものすごく興味があったんです。

 

そして、『WAY OF GLORY』に

OVER』が収録されたわけですが、

楽曲を聴いた時点で、ものすごく昂りました。

それぞれの道を究めてきた3人が作り上げた曲は、

果てしなく突き抜けて広がる曲でした。

 

しかし、ライブパフォーマンスを見て、

その解釈は大きく変わったのです。

 

そもそも曲調的にも最近のAAA流れ的にも

そこまで踊らないだろうと踏んでいたのですが、

めちゃくちゃ踊るじゃないですか!!

しかもイスという小道具を用いて。

 

ロングコートをなびかせながら華麗に舞う浦田直也、

レベルの高いダンスと共にラップを繰り出す日高光啓、

じっくりと溜めながらダンスに感情をさらけ出す末吉秀太。

 

三者三様とはまさにこのことで、

しかし、流れるようなフォーメーションは美しく、

3つの物語が徐々に交差していくような

ストーリー性も感じさせる構成で、

曲の世界に没入している感覚に陥っていました。

 

そして、何よりライブで感じたのは

この曲に込められた悲痛な叫び。

イスに座り、項垂れ、虚空を仰ぎ、頭を抱える。

3人が3つの表現で描く、失った過去。

できることなら、マルチアングルの映像が欲しいくらい。

 

曲を聴いた時の突き抜けた感覚とは

まったく違った印象を残したパフォーマンスでした。

 

個人的には2番で

直也くんがセンターで歌うバックで

日高くん秀太くんが踊る構成がすごく好きでした。

 

あと、間奏のダンスパート

まっすぐに伸びる照明とダンスがリンクしていて

すごく静かな音楽の中で静かに踊る3人が

ものすごく繊細で儚いものに見えた。

ぎゅっと胸を締め付けられるような。

 

もっとこの3人でのパフォーマンスが見てみたい。

そう思わせてくれる楽曲でした。

最高だったな。

 

ドーム公演では曲の冒頭に映像が追加され、

その映像がまた苦しくも美しかった。