落ち込んだ新人ちゃんに声をかけられました。

ストレスになっていることを患者さんに聞いて、色々な話をしてくれた。
しばらくしてまた部屋へいくと、その患者さんがパニックになっていた、と。

自分が症状を悪くしてしまった、と。

みなさんはどう思われますか。

私は、彼女が悪いことをしたとも、症状を悪くしてしまったとも思いませんでした。

誰でもそうですが、入院患者さんの抱えているストレス源に触れるのは躊躇しますし、緊張します。

悲しいことに、ストレス源に触れれば患者が不安定になるから、と、あたらず触らずの対応をしている看護師もいます。

では、入院中に不安定にならなかったから症状は軽快した、という判断は正しいのでしょうか。
不安定にならないから、退院というのは正解なのでしょうか。


まず、患者さんも誰彼構わず話をするわけではありません。(もちろん中にはそういう人もいるかもしれませんが)

まず、彼女にそういう話をした、という時点で、彼女は患者さんの信頼を得ていたのです。

それだけ日頃の対応が患者さんに対して真摯だということです。

そして、大事なのは不安定にならないことなのではないのです。

患者さん自身が、自分のストレス源を認識できること、対応・対処を考えることが出来ることが大事だと思います。

それがクリアされていなければ、退院したところで、すぐにまた病院に戻ってくる患者さんを作り上げてしまうのです。

そのためには、ある程度爆弾に触る必要があるし、語弊を恐れずに言うならば不調にもなっていただく必要があるのです。

もちろん、触るタイミング、方法の中には今じゃなかった、そうじゃなかった、ということもあります。

そこは目には見えない部分が大きいので、後々反省することも山ほどあります。

人と人の関わりなので全く失敗しない看護師はいないです。

今でも悩み続けています。
どうしていくのがいいのだろう、と。

彼女にもそう伝えました。
そして、今回の彼女の対応には不味いところはなかった、と。

強いていうなら、話してもらった後に、不安になっていないか一言声をかけ、不安定になりそうであれば早めにナースコールを押してもらうように伝えるとよかったのかもしれません。

でも、後々、再度様子を見に行ったりきちんと後の対応も自分なりに組み立てることができており私は感心しました。


そして個人的にはそんな風に相談してもらえたのが嬉しかったです。

一緒に頑張っていけたらなあと思いました。笑