おはようございます
内藤です

 

第74回のテーマは
「創造者」

 

もっと自由にプレーしよう!
お前たちの好きにテニスをしろよー!

 

最近、ジュニアSの子たちによく言う言葉です

 

当然、技術的にしなければならないことはするし、させます


球出し練習では、自由を奪って基本動作を徹底させます

 

そのうえで
ラリーやポイント練習は
とにかく自由にやって欲しいんです

 

ラリーになってまで
打ち方のことをごちゃごちゃと考えていると
プレーのリズムが奪われ、余計にフォームを崩します

 

コースやポジションもそう

 

ある程度のレベルに達していれば
自由にすればいいんです

 

細かい指示など不要

 

子供なんてね
好きにさせていれば
自分でどんどん気付いて
勝手に身に付けていくんです

 

というよりは
言われても身に付かないんです


自分で気付いたことは本当に体に残ります

 

私たちがすることは
ちょっとしたヒントを与えること

 

あとは・・
我慢です


いや
言いたくなりますよ

そこはループでいいでしょ
っていうところで打っていったり
唐突にボレーに出たりしますからね


そこはループでしょ!
何で今、前に出るかなぁー!
もっと繋げろよ!
てゆうかもっと考えてしろよ!

 

こんなこと言うと終わりです

 

その子の可能性を奪うだけです

 

そんなことを言われた子供が
次からどうプレーしますか

 

萎縮しかないです

 

これでいいのかな
という疑心暗鬼

ちゃんと考えないとまた言われるという恐怖

 

イキイキとプレー出来ますか?
パフォーマンスが上がりますか?
その子の可能性は開かれますか?

 

答えは明確
NOです


よほどのことをしない限り
うなづいて見ていればいいんです

 

ナイストライ!
オッケー!いいんじゃない

承認の言葉をかけてあげればいいんです

 

どんなミスの後も
もう一回、またもう一回、何度でも最高のプレーにトライする
そんなプラスのエネルギーを与え続ければいいんです

 

気になることがあれば
ヒントを与えたり
今のはどうしてストレートに打ったの?
と聞いてあげて
少し考えさせてあげればいいだけです

 


子供を私たちの枠内で管理してはいけないんです

 

そんなことをしても伸びない

 

何より、創造力が奪われます

 

既存の価値観
レッスンでいうと私の価値基準で子供を育てると
私を超えること
今のテニスシーンを超えることはあり得ません


フェデラーみたいになりたいのであれば
フェデラーの真似をしてはダメです

 

フェデラーの真似をする限り
フェデラーになることはあり得ません

 

フェデラーは既存の価値基準を破った創造者です


リズム・スピード・プレイスメント
それまでのテニスの常識を覆しました

 

そんなフェデラーのようになりたいのであれば
フェデラーのプレーを覆す
新たな価値基準を創造しなければいけない
ということです

 


何でもそうでしょう

 

今の子は授業でパソコンをするそうです


小学生でですよ

非常にナンセンスです

 

パソコンを上手く操る側になる子は
パソコンを作る側
今世の中にはない新しい価値を生み出す側にはなれないんです

 

子供のうちは
外で遊んで
自然に触れ
友達といっぱい話をして
勉強を楽しむ

 

それでいいんです


いや、それがいいんです

 

今既にある価値の中で生きていても
創造者にはなり得ないです


そういうことです

 

テニスも同じ
私が是としている戦術を押し付けることなど
その子の創造力を奪うとても危うい行為です


そういう考えに立ったうえで
なお、必要と確信すること

 

マナーや人間力

ここを厳しく指導することは言うまでもありません

 


創造力

 

本来、創造行為は他人に教えられない
創造行為は個人的な営みでしかないからです
ほんの少しの手助けさえも拒みます

 

でもね
創造する姿勢や、その志を伝えることは出来るはずです


なかなか難しい、壮大なテーマです

 

私も既存の価値にこだわり過ぎることなく
創造的にジュニア育成、レッスンに取り組むようにします

 


今日は我慢!
子供や部下の意味不明な行動
何してるの!
早くしなさい!
その言葉、一呼吸我慢しましょう!
その瞬間が創造的な瞬間なのかもしれません!