前回のブログ、越冬ツバメのつづきです。​

 

10月の末頃から我が家の玄関住み着いた、つがいのツバメ。

1羽が昼間もズーッと巣の中に居るので気になって、家主がいないのを見計らって中を確認したんです。

 

不安的中!卵が5個もあるじゃない!

 

越冬確定です

寒さで死んでしまうのでは?

卵が孵ってもエサになる虫いるの?

 

一気に不安が押し寄せます。

冷え込みが厳しくなり始めた頃、何かできる事無いかな?と思い、保温用のひよこ電球買いました。

 

でも、電球近づけたら、夜で真っ暗なのにオスが驚いて飛んでちゃったんですよ。翌日の夕方にはちゃんと巣に戻ってましたけど。

それからは、オレンジに光る電気ストーブを高い脚立の上に置き、巣に光が届くようにしました。水道管の凍結防止用サーモスタットでON/OFFしたら、どんなに冷え込んでも巣の表面温度は5度くらいを維持できます。

 

あともうひとつの問題、エサの確保です。

 

ツバメって飛んでる虫しか食べられないらしいので、悩みました。

いろいろ考え、これなら自分でも出来るかなと思うアイディアがこれ。

 

釣りで使うサシ(ハエの幼虫つまりウジ虫)をボトルの中に入れ、暖かいところに置いとけば成長してハエになりますよね。

 

そのボトルのフタに、ハエが1匹づつしか出られない位の穴を開ければ、ハエが時々出てくる「ハエポッド」できるじゃないですか。

 

寒いとハエが仮死状態になって動かないんで、ホッカイロでボトルを温めてツバメの巣の近くに置いておけば、多少なりともエサの足しになるんじゃないかと。

 

そんなわけで上州屋でサシを大量に買い込み、100均で買った透明プラボトルに入れてハエの飼育が始まりました。

 

分かってましたがウジ虫キモイです。

 

でもツバメ達のためこれを何個もストックして、順番に繰り出してエサの足しにするという作戦。

 

図らずもハエの成長まで観察することになって判ったんすけど、ハエって気温が低いと成虫になるのに意外と時間が掛かるんですよ、買ってきてから3週間くらい。釣りしないので?知りませんでした。

 

12月になった頃、孵化したヒナの声が聞こえるようになり、やがて3羽のヒナが顔を覗かせるようになったんです。

この季節、人間の目には虫なんて飛んでるように見えませんけど、ハエポッドも多少は役に立ってるのか、親鳥は結構なペースで餌を持って来ます。

 

しかし、暖冬とはいえこの時期の北関東で3羽のヒナの食事を確保するのは容易じゃないはず。

 

子育てはツバメも人間も大変。

 

12月22日からの大寒波襲来で、朝の気温は氷点下が続く日もありましたけど、明るくなると親鳥たちはスグに餌探しに出かけます。

 

夏の鳥ってイメージが強いツバメですけど、思ったよりも寒さに強いんですね。

両親の頑張りで、ヒナ達は大量のフンを落として順調に成長。

そしてクリスマスイブに巣立ちました。

 

翌日から日中巣はからっぽ、暗くなるとファミリーが帰って来る。そんな日が続いてたんですけど、大晦日の夜から帰って来なくなったんです。

日本はこれからが冬本番だし、ヒナが自分で餌をとれるようになって、家族で南下したのかな?

安堵感を感じながらも、なんか寂しくもありました。

年が明けて1月3日

 

帰省している子供たちと家の前で家族写真撮ろうという事になり、一家で庭に出たんです。

そしたら娘が、

 

あ!ツバメだ!

 

と言って空を見上げてます。

視線の先に目を向けると、真っ青な冬空の下、元気に飛び回るツバメ達!

ウチの玄関に居たツバメ?南に行ったんじゃないの?

南に向かう前に、元気な姿を見せに来てくれたのかもしれません。

~遠くに行っても達者で暮らせよ~

 

家では、出番を失ったハエ達がプラボトルの中を狂った様に飛んでいるのでした。

 

おわり