【一志~家城~伊勢奥津】
一志を出て、山間にどんどん入っていくが、
周りはのどかな田園地帯。
まるで時が止まったような町の中を列車は抜けていった。
そして、更に山に入っていく手前で列車は止まった。
今のところの鉄路の終点、家城に着いた。

ちょっと寂しげな駅の中。

小さな駅前にはJR東海の社員と代行バスが待っていた。

殆どの乗客が伊勢奥津までこのバスで向かった。

道路沿いに見える線路は一部崩れたまま。

そして、代行バスなので各駅にだけ停車していく。
ホームがうっすらと見える横には
来ない列車を待つ桜が見事に咲いていた。

各駅に時間通りに到着していく。
降りるときに切符と料金を代行バスに一緒に乗り込んだ
JR東海の社員が確認していた。

家城を出て約30分で“終点”の伊勢奥津に到着。

降りた乗客はそれぞれ辺りを散策していた。
他にはほとんど人気はない。

列車が来ない駅は新しすぎて、
再びやってくることを願う期待値が高いのだろう。

駅の時刻表は列車ではなくバスのもの。

渋滞がない限りは全く問題なく乗り継げた。

ホームにはロープが張ってあり入れないようになっていた。

反対側も進入されないようになっていた。

駅を出て、辺りを散策。
名張と伊勢を結ぶ街道になっている。

近くには半鐘のある櫓があり、
空には飛行機雲が見え、
過去と現代が混ざっているような。

給水タンクはここでずっと静かに見守っているのだろう。


1時間弱ほど滞在して、戻りのバスで家城に向かった。
乗ったのは伊勢奥津まで来た人達が殆どだ。
同じ時間と空間を共有した感じがして、何だか不思議な感覚だった。
全員でタイムスリップに巻き込まれたような・・・。
つづく