今年はあまりに暑くて蒸しててカビが来そうだったので早々に赤じそを入れました。
漬けているのは、いかにも…という風のこの信楽焼のツボです。
蓋が割れたらしく、樹脂製の蓋をあてがって使っているのを、譲り受けました。
譲ってくれたお爺さんの命日がちょうど6月の始めなので、
このツボを引っ張り出して梅をつけながら思い出すのが、年中行事。
私は血の繋がっていないこのお爺さんを、同信の先輩として、最晩年を身近に過ごさせていただきました。
結婚した年にこのツボを譲ってもらい今年で25回、この季節には必ず梅干しをつけ続けています。
お爺さんが生きていらした頃は毎年出来上がった梅干しを持って行っていましたが、
「Mちゃん(私)の梅干しは口がひん曲がるほど酸っぱいんだよねー」
と東京弁で毎年同じことを言いながら、受け取ってくれました。
お爺さんが亡くなられてからは、私の弟家族に送っています。
子どもたちが口を曲げて酸っぱがっている顔を想像しながら、送ります。
なぜだか梅干しをつけるのが楽しい私。
これからも漬け続けるでしょう。
でもそれができなくなったら、次にこのツボを引き継いでくれるのは誰でしょうね。
他愛のない梅干しとツボの話でした。