本日、NHK「クローズアップ現代」を観ました。
サルコーマの一種である消化管間質腫瘍(GIST)。
その頻度は1/10万人という希少がん。
海外では奏功率88%(完全奏功9%、部分奏功79%)と非常に効果が高い新薬アバプリチニブが存在しますが、日本では未承認となっています。
一体、なぜ?
日本に拠点のない米国のベンチャー企業が開発した薬であり、薬価の低い日本で治験の予定はないとのこと。
対して、海外の製薬メーカーはアジアで利益の大きい中国や韓国で治験を進めることが増えているらしいのです。
従って、GIST患者は従来から存在する薬を使うしかないのです。
勿論、日本の製薬メーカーには希少がんの新薬開発の能力も気力もない。
儲からないからです。
…医療後進国、日本政府もしかり。
いわゆる「費用対効果」、「ドラッグラグ、ドラッグスロス」の話なのです。
以前、私がB型肝炎のブログで述べた「高ウイルス量の妊婦さんへの核酸アナログ投与」と同じで、少数派は切り捨ての発想に起因しているのでしょうね。
🌱 では同じく希少がんである脱分化型脂肪肉腫(DDLPS)治療薬ブリギマドリンが早期承認対象となったのは奇跡だったのでしょうか…。
おそらく製薬メーカーの力の大きさによるのでしょう。
…世界から取り残される美しい国「ガラパゴス諸島・日本」の話でした。
【6/20追記】
2023年11月、海外で開発された新薬の治験。これまで必要だった第1相試験を廃止し、第3相試験から開始と厚労省が発表。
🐶ちょっとだけ褒めてあげよう。しかし…。
🍀 以下、リンクです
GISTとは?