✨ESMO肉腫・希少がん会議2024 (スイス、2024.3.14~16) 🌸

【要約(一部抜粋)】
初期の臨床試験では、脱分化型および高分化型脂肪肉腫に対するブリギマドリンの有効性が示されていますが、第III相臨床試験による確認が待たれています。
MDM2増幅型進行性脱分化脂肪肉腫(DDLPS)患者85名における無増悪生存期間(PFS)の平均は8.1か月でした。
86名のうち評価可能な患者85名の全奏効率(ORR) は16名(18.6%)で、完全奏効 (CR)は1名、部分奏効(PR)は15名でした。また病勢コントロール率 (DCR)は安定した患者 (SD)58名を含む86%でした。グレード3 以上の有害事象は患者の43.0%で報告され、多かったのは血小板減少症 (23.3%)と好中球減少症(20.9%)でした。6人の患者 (7.0%)が有害事象により治療を中止しました。

※1、全奏効率(ORR)とは完全奏功(CR)と部分奏功(PR)の合計
※2、病勢コントロール率 (DCR)とはCRとPRにSD (腫瘍を増大させない)を加えた割合
※3、有害事象はグレード1~5までに分類。グレード3は重度の有害事象、4は生命を脅かす、又は緊急処置を要する有害事象、5は有害事象による死亡。


「脱分化型脂肪肉腫患者は一般に、標準的な第一選択のドキソルビシン治療に対する反応が乏しく、16人の患者がブリギマドリンで反応を達成したという事実は特に心強いことだ 」とヴァル・デ・ヘブロンのセザール・セラーノ博士はコメントしています。「また重要なことは、ブリギマドリンが現段階では十分に忍容されているようだ。有害事象、主に血小板減少は、MDM2阻害剤の開発における課題であったが、この研究では、有害事象による治療中止例は少なかった」と彼は続けました。
このため、我々は脱分化型脂肪肉腫における第一選択薬のブリギマドリンとドキソルビシンを比較する第III相臨床試験の結果を固唾を呑んで待っている。」と。

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