稀少がんである肉腫(サルコーマ)。
脱分化型脂肪肉腫👀❓日本のサイトには十分な情報がほとんどありません😰
 
日本における悪性軟部腫瘍(肉腫:サルコーマ)の発生頻度は年間10万人当たり3名程度と非常に少なく、他の種類のがんと比べて研究開発が遅れているがんの一つです。 欧州、特にフランスではサルコーマセンターの体制が確立しており、各施設間のネットワ ーク化、稀少がんの集約化が進んでいます。 【FNCLCC】フランスがんセンター連盟肉腫グループ、【TARPSWG】Transatlantic Retro Peritoneal Sarcoma Working Group:欧州、北米、オーストラリア等が加盟するグループ。
米国はまだ欧州ほどサルコーマセンターは多くなく、日本は数えるほどしかありませんし 、各施設間の連携は極めて希薄で、専門医不在で独自の治療方針が...。 
 
欧州の報告ですが、専門施設とそうでない施設間の「病理診断一致率は60%に満たない」 との報告も。 ...これは病理診断に限ったことではなくCT、MRI等の画像診断に関しても言えること。 私の場合、人間ドックで右腎下極に径4cmの丸い腫瘍が発見❗がん専門病院で「腎がんでしょう。食道がんの治療後にダビンチで取っちゃいましょう(^^)v」と泌尿器科部長(サルコーマ非専門医)。確かに放射線科医の読影レポートにも「腎がんの疑い」と記載あり 。しかし、腫瘍内科医と私はその画像所見からは納得がいかなかったが、まずは食道がんが優先であり、いつの日かあまり気にならなくなっていた。 近い将来、「AIドクター」が誕生し、これらの問題が解決される日は遠くないでしょう🌸
 
4ヵ月後…。
食道がん治療後のMRIの再検で腫瘍は6cmに増大❗😨画像に脂肪成分が出現し診断に至る。 術前生検を勧められるも腹膜播種の危険性があるためキッパリお断り😡 治療方針は同じ病院に併設されたサルコーマセンター責任者の整形外科部長(サルコーマ専門医)により決定。手術には泌尿器科医に加えて消化器外科医も立ち合い。消化管への癒着に備えてのことだった。幸いにも腸管への癒着はなく、腫瘍と右腎全摘。他臓器への癒着なく、グレー ド2止まり(高分化型と脱分化型が混在)だったため化学療法は免れた✨
 
サルコーマ、有効な治療法は外科的手術のみで化学療法や放射線療法の有効性はそう高くはありません。当然のことですが製薬メーカーは儲けの少ない分野には手を出しません😵 
 余談ですが、国内で年間1,000人の発症(うち診断されているのは20%程度の200人程度) と言われる先天性サイトメガロウイルス感染症の新生児に対して昨年、世界に先駆けて日本で初めて治療薬バルガンシクロビルが適応になりました(^^)v しかし新たに開発された薬ではなく適応追加になっただけです。
 
脂肪肉腫は全軟部肉腫の約40%を占め、いくつかに分類されています。その中で脱分化型 脂肪肉腫は高分化型(低悪性度)に次いで2番目に多い高悪性度の腫瘍で、高頻度で再発、転移を生じることが知られています😖
以下に脂肪肉腫(特に脱分化型)の参考URL、PDFを挙げておきますね🎀
             
①後腹膜腫瘍の診断・治療の現状(名古屋大学)PDF 
②脱分化型脂肪肉腫(大阪国際がんセンター)
③脂肪肉腫(Shriver Sarcoma Initiative) 日本語
④脱分化型脂肪肉腫(My Pathology Report) 英語、日本語

※グレード分類、ステージ分類も記載されています。日本語訳されない場合、PCで開いて翻訳して下さいね

 
⑤脂肪肉腫(Medscape) 英語