アトピーやカブレについて、独自の切り口で考えていきたいと思います。
”アトピー”といいますと、最近ではその活字を見ない日がないほど、社会問題化してきているような気がします。過去には、赤ちゃんや小さなお子さんの病気で、成長して体力がついてくると自然に治ってしまう病気でした。
しかし、最近ではストレスなどの影響でしょうか、成人してから急にアトピーになってしまい、悩んでいるかたが多くおられます。
まず、最初にお断りしておきますが、私はお医者様ではないので、”アトピー性皮膚炎”に対して、お医者様の見地でお話させていただくものではありません。
20年以上、お肌のトラブルと向き合ってきた経験と、東洋的考えから、独自の切り口でお話させていただこうと思っています。
仏教の教えには”因果の法則”がありますが、”因果の法則”とは「起こっている出来事には、必ず原因がある」という考え方のことです。
「悪いことをしたり、ウソばかりついていると、閻魔さんに舌を抜かれて地獄に落ちるぞ!」と私など、子供の頃に祖母に言われていましたが、そういう戒めです。
羊飼いの少年というお話を知ってますね。あるところに羊飼いの子供がいました。
その子供は、いつも”オオカミが来た”とウソをついては、村の大人達をからかっていました。いつもいつも、同じウソをついては、大人たちを困らせていました。
でも、いつの日か、本物の狼がきました。
大変だ!オオカミが来たー!
「またあのガキがウソをついてやがる!」と叫んでも誰も助けにきてくれません。こうして本当にオオカミが来た時に少年は誰からも信じてもらえず、大切な羊を食べられてしまいました。
というお話なのですが、まさに「因果応報」ですね。
”因果の法則”でかんがえてみますと、”因”は?
*少年はウソつきでした。これが”因”かもしれません。
*ウソをつかなければならない家庭に育った、または、ウソをついても叱ってもらえない環境にいた。かもしれません。
*村人に普段からひどい目に合わされていて、復習の気持ちからやっていた。そうかもしれませんね。
”縁”は?
*何回も”ウソ”をついて、村人達をだまし続けたから。かもしれませんし、
*周囲の人の少年に対する無関心から、誰も教育的な指導をしてやらなかった。かもしれません。
”果”はというと。もちろん、これはひとつです。少年の飼っていた羊が狼の餌食になってしまったということです。
さあ、どれが正しいのでしょうか?
そうです。全部が正しいのです。つまり、因も縁も複合的に絡み合い、”果”が生まれたのだと思います。
先週、先々週と例に出させていただいた、”植物”なら単純ですが、何といいましても、複雑な人間のお話なら、そう簡単には行きません。
西洋医学的にみると、アトピーやカブレの”因果”は
”因”
からだに、刺激物質の何かに反応するという、いくつかの”抗体”をもっている。
”縁”
そのからだに、その人にとって刺激物質である、”抗原”が接触する。
”果”
抗原抗体反応がおこり、痒みや肌荒れが起こる。
こうしてみると、単純に見えます。
ですから、お薬でいったん痒みや、肌荒れという火を消して、あらたに抗原が接触しないように気をつける、という方法がとられます。
しかし、過去には・・・というより、今でもお薬を使うことだけを続けて、お薬が効かなくなってしまったり、依存し続けないとならない状態になってしまっていることがあります。
お薬を使うというのは、正しい方法だと思いますが、単純に治ってしまわないのはなぜなのでしょうか?
まず、先ほどお話した、
薬を使うことだけを続けて、お薬が効かなくなってしまったり、依存し続けないとならない状態になってしまう”これではいけないと思います。
まったく、”果”のみをみて、”縁”をまったく考えない、その場しのぎ的な対症療法になってしまっています。
ですから、血液検査やパッチテストなどにより、”何に刺激を受けるのか”を調べて、それを避けるということですが、もしそれが、あまりにも身近なものだったら困ってしまいます。
たとえば、"食物アレルギー”のなかでも”卵”だったらどうでしょうか?卵は、そのものなら見分けをつけることができます。
しかし、添加物として使われている場合もあります。ケーキにも使われていますし、おいしそうなフランス料理などのには、裏技的にたくさん使われております。
シックハウス症候群などでもそうです。
新築住宅やリフォームしたばかりの室内に入ると、特有の刺激臭がして、目やのどがヒリヒリ、チカチカすることがありますね。
有害な物質が含まれている新建材を多様した家に長期間住むことによって、このような症状が慢性化し、人間の体が蝕まれていくことを”シックハウス症候群”といいます。
このように、アトピーは一筋縄ではいかず、簡単に”抗原を接触させなければ良い”と言い切るのには、たいへん難しいものがあります。
現在の”アトピー対策”は、まだ”縁”と”果”までで対策を考えるのが、限界というか、そこまでしか考えることで精一杯な状態なのではないでしょうか?
”因”にも、実は”因”があります!などと言ってしまえば、混乱させてしまうかもしれません。
先ほどの、羊飼いの少年のことを思い出してください。
彼の”因”は
*少年はウソつきでした。
*ウソをつかなければならない家庭に育った、または、ウソをついても叱ってもらえない環境にいた。
そのほかにもあったかもしれません。
それでは、少年がウソつきになってしまった原因も、そういう家庭環境で育ったことにも、”因”があるのではないでしょうか?
では、アトピーでいうと、刺激物質の何かに反応するという、いくつかの”抗体”をもっている。ということにも、”因”があると考えるほうが自然かもしれません。
因→縁→果 は繰り返します。永遠に繰り返すと言ってもいいかもしれません 。
【カブレ 参考記事】