。前線部隊の戦闘や状況把握だって,夜中にはほとんど無理ですし。  日中戦った小隊なり中隊なりが報告書をまとめ,これが連隊単位くらいで集約される。その報告書が届くのは夜で,会議はたいてい夜中に開かれます。それを受けて参謀達が命令書を起案し,朝までに部隊に届けさせる……。こうした一連の処理を再現しているのが,ターン制なのです。 :  なるほど……しかしGD2は,敵と味方が1ユニットずつ交互に行動するシフトアクション制をとっていますよね? リアリティを重視するなら,プロット制が最も正しいようにも思えます。そこはどうなのでしょうか。 阿部氏:  そこはゲームとしての楽しさの問題です。大枠でテーマにふさわしい進行を採用しながらも,やはり,プレイしていて楽しいものにしなければなりませんから。 戦略級らしいターン制進行に,必要に応じて細かなインタラクションや判断の余地が入るのが,ムートンブーツugg,GD2の特徴,Diablo iii Gold。Uボートからの攻撃で,目標艦種を選べるのは,その最たる例かもしれない 戦車は飛行機より,対空砲は戦車より高価 :  最初にプレイして驚いたのは,夜間爆撃への対応策のなさでした(編注:この点はアップデートパッチのVer.1.04以降で,かなり変更されている)。大型対空砲が配置されていないと,どうにもならないといいますか。 阿部氏:  ドイツは戦争が始まったときに,本土に2600門の大型対空砲を配備していました。これはすごい数字です。同時期の日本陸軍などは,64門くらいしかありませんでしたから。 :  まあ,あまり比べられる規模の話ではないかもしれませんね。 阿部氏:  でも,ドイツはそれ以前にベルサイユ条約で,長い間再軍備できなかったわけです。そこからたったの3年かそこらで,2600門の大型対空砲を持つようになった。これは本当にすごいことです。 :  88mm対空砲だとすると,陸戦への転用を見込んで大量に配備したということはありませんか? 阿部氏:  いやいや,転用された88mm対空砲なんて実は少ないですよ。 :  そうなんですか。活躍ぶりがすごく強調されているので,そうした運用例が多かったのだと思い込んでいました。 昼間はともかく,夜間爆撃はドイツにとって鬼門。夜間戦闘機と大型対空砲をどううまく使うかが課題だ 阿部氏:  そしてGD2の対空砲は「本当にこんなに高いのかよ?」と思うくらい高価です。でもこれが,本当に高いんですよ。 :  88mm砲は工数が多くて量産が難しかったという話は聞きますが,そういった事情の再現なのでしょうか
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