日本の「高断熱サッシ」は欧州では違法建築扱い…喘息とアレルギーを引き起こす「日本の住宅は高性能」の大ウソ

高断熱住宅はアレルギー・喘息の発症リスクを下げる

まず、アレルギー・喘息等の発症リスクについてです。

近畿大学の岩前篤教授によると、家を新築した3万5000人を対象にしたアンケート調査で、高断熱住宅に暮らすとアレルギー・喘息の発症リスクが下がることが明らかにされています。

この調査では、新築した家の断熱性能を3つのグループに分けて、前の家で症状が出ていたが新しい住まいでその症状が出なくなった方の割合を「改善率」としています。

岩前教授の分析では、おおむね現在の省エネ基準レベルの断熱性能(グレード4)、つまり現在新築されている標準的な分譲住宅・注文住宅に住んでいるグループと比較して、高断熱住宅(グレード5)を建てたグループのほうが、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎といった症状が、明らかに改善率が高くなっています。

結露は当たり前に発生するものではない

なぜ、高断熱住宅に暮らすとこれらの症状が改善されるのかという理由は、医学的にはまだ立証されていないようです。ただ、一般的に指摘されているのは、結露との関係です。

図表2のように結露が生じると、どうしてもそこにカビが発生します。カビはダニの餌になるため、結露が発生する家には、アレルゲンが増加しやすいのです。

なお、「結露は仕方がないもの」と思っている方が意外に多いようです。当社は、昨年独自に、賃貸住宅に住む方を対象にした高気密・高断熱住宅のメリットに関する認知度把握を目的としたアンケート調査(有効回答者数562人)を実施しました。