そのひとである日本人の若手作業員・Cさんはこういいます。
「クルドの人たちはBさんのように、先輩でも変な先輩ヅラをしないんです。後輩の自分がBさんを手伝うと、Bさんも必ず自分を手伝ってくれます。自分がインパクトドライバーやバインダー(註・解体工事用の道具)をBさんに渡せば、その後で必ず自分が必要とする道具類をさりげなく渡してくれます。日本人の先輩だと、『後輩は手伝って当たり前』みたいな感じで、自分をコキ使うだけコキ使うだけなんですよ。それに比べたら、クルド人の先輩のほうがずっといいですね。
人手不足で苦しむ肉体労働の現場において、クルド人の存在が欠かせないことも浮かび上がってきます。
問題行動を起こすクルド人や文化的な軋轢もありますが、同時に日本人の職場仲間たちからも信頼と信用を得ているクルド人も多数います。
こうした実態にも目を向けていくことが、移民問題を考えていくには必要です。一部どうしようもない来なくていいくらいのも居るのに大違い。