7/24イスラエルのネタニヤフ首相が米国を訪問し下院で演説を行いました。ネタニヤフ首相の演説や声明はいつも嘘に塗り固められていて、イスラエル軍(IDF)がガザで行っている民間人虐殺を正当化して全てハマスに責任を負わせようとするものですので演説を聞くにも値しないものです。ユダヤ・ロビーが強力な力を持つ米国政治では戦争犯罪人ネタニヤフの演説に立ち上がってスタンディングオベーションをするシーンが50回以上もあったとのことです。(その代わり敢えて欠席した議員も約半数いたということをアレクサンドリア・オカシオ=コルテス下院議員は言っています。)今回ネタニヤフが米国を訪問した目的は 

1.兵器や戦車が足りなくなってきているので米国に催促する為

2.イランとの戦争を煽る為「中東版NATO」を作って「イラン包囲網」を作りたいという自分勝手な願望という2つの目的があったと見てよいでしょう。1に関しては米国は口では「ガザへの人道支援が大事。」と言いながらイスラエルには要望された兵器を送り続けるでしょう。2についてはこれを真剣に提案しているのならば本当に失笑ものでサウジアラビアがイランと国交正常化して多くの中東の国がイスラエルによるガザのパレスチナ人虐殺に非難の声を挙げている今、パレスチナ人を虐殺しているイスラエルと軍事同盟等組むはずがないでしょう。戦争が始まる前はサウジアラビアやUAE等が2020年8月13日に締結された「アブラハム合意」でイスラエルと国交を正常化しようという動きがありました。昨年10/7の戦争以降振り出しに戻ったというよりは「パレスチナ国家樹立を認めない限りはイスラエルと国交正常化はしない」とサウジアラビアは今は言っているので「米の支援によって孤立から脱しようとしていたイスラエルがガザ民間人の虐殺によって中東世界から孤立した」という状態になりました。先日国際司法裁判所ICJでは大きな判決が下されイスラエルが行っている侵略は終わらせなければならない。イスラエルの入植者はヨルダン川西岸、東エルサレムから立ち退かなけれならないとの審判が下されました。ジェノサイド認定もそうですがイスラエルは国際法を守ろうという意思がそもそもありません。ICJの判決にも拘束力はないのでイスラエルによる違法な入植地の拡大とそれに伴うパレスチナ人の大量逮捕、拘束、刑務所内での拷問、虐待、ジェノサイドが続くものと思います。中東レバノンのメディア、アルマヤディーンが書いた米国議会でのネタニヤフ演説の嘘を暴く記事です。↓↓↓

ファクトチェック:ネタニヤフ首相、議会演説でガザについて嘘をつく: イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は水曜日米議会で多くの発言をしたがその全てが現実を歪曲したものであり検証に耐えないものである。

イスラエル首相の演説にはイスラエルのガザ戦争に関する虚偽の主張が満載で、またガザ地区での戦争犯罪で首相とヨアブ・ギャラント治安相に対する逮捕状の発行を要請した国際刑事裁判所(ICC)に対する批判もいくつか含まれていた。ネタニヤフ首相の主張にはガザへの食糧援助の配達、パレスチナ民間人の保護、パレスチナ抵抗勢力との仲介交渉などが含まれておりアル・マヤディーン紙はこれらすべてを現在一般に公開されている情報や証言と比較した。 


ガザへの食糧援助の配達
ネタニヤフ首相は国際刑事裁判所が「イスラエル」がガザの住民を故意に飢えさせていると「恥ずべき」非難をしているとして非難し、それは「全くのナンセンス」であり「完全な捏造」だと述べイスラエル占領軍(IOF)が50万トンの食糧に相当する4万台以上の援助トラックのガザ地区への進入を許可したと主張した。 イスラエル国防軍がガザ地区への援助物資の輸送を故意に阻止したり物資を故意に損傷したりする方法については言及しなかった。国連によれば戦争の10か月間を通じて28,018台の食品トラックがガザ地区に入った。その後「イスラエル」はガザ地区に入るほとんどの食品の配達が通るラファ検問所を掌握しパレスチナ住民はカレム・アブ・サレム検問所のみに頼ることになった。これによりガザ地区に入ることが許可される食品トラックの数は飛躍的に減少した。 戦争開始から5カ月後の2月UNRWAは 「イスラエル」がガザ地区の110万人向けの食糧輸送を阻止したことを明らかにした。「イスラエル当局による最近の規制により110万人分の食糧輸送がイスラエルの港で足止めされている。米、小麦粉、ひよこ豆、砂糖、食用油を積んだコンテナ1,049個が足止めされておりガザの家族は飢餓と餓死に直面している」と同団体はソーシャルメディアへの投稿で述べた。4月世界食糧計画(WFP)はその月を通してガザ地区への入域を許可された食料トラックはわずか392台だったと明らかにし戦争がさらに長引くにつれて人道支援の増加(1日平均300台)を許可するというイスラエルの主張を覆した。5月ラファ検問所の占拠から1か月も経たないうちにエジプト側の国境とアル・アリシュの町を結ぶ道路に支援物資の滞留が積み上がった。アル・アリシュはラファフの西約45キロ(28マイル)にあり外国からの人道支援物資の搬入地点となっている。あるトラック運転手はロイター通信に対し自分の商品はトラックに1か月積まれており暑さで徐々に腐っていたと語った。「リンゴ、バナナ、鶏肉、チーズ、多くのものが腐っており返品されて定価の4分の1で売られているものもある」と運転手は付け加えた。「残念ながら私たちが運んでいる玉ねぎは中に虫がいるので、せいぜい動物に食べられてしまうでしょう。」最近ではパレスチナ赤新月社がガザ地区のパレスチナ人の96%が極度の食糧不安の中で暮らしていることを確認した。 国連や人道支援団体はガザでの飢餓を回避するには毎日少なくとも500台のトラックに人道支援物資が必要だと述べているがネタニヤフ首相の4万という数字によれば戦争が始まって以来毎日わずか137台のトラックしか入ってこなかったことになる。

パレスチナ民間人の保護
「ICC検察官はイスラエルが故意に民間人を標的にしていると非難している。一体何を言っているのだ?イスラエル国防軍はパレスチナ民間人を危険から救うために何百万枚ものビラを撒き何百万通ものテキストメッセージを送り何十万回もの電話をかけただけだ」とネタニヤフ首相は議会で大胆に訴えた。イスラエル国防軍がガザ地区の町や地区の上空でテキストメッセージを送ったりビラを撒いたりする一方でパレスチナ人は戦争が始まって以来、繰り返し避難を余儀なくされており特に安全地帯とされる地域への容赦ない爆撃により身を隠す場所がなくなってきている。さらに記録されているいくつかの例ではそのメッセージやビラとされるものはイスラエルの爆撃のほんの数分前に届いたという。イスラエル国旗を掲げた「安全地帯」でさえ避難民が到着し間に合わせのテントを設営した直後に容赦なく爆撃された。5月にはイスラエル軍が安全地帯とされていたガザ地区南部ラファにあるUNRWAの倉庫に設営されたテントを爆撃し数十人の避難民を虐殺した。政府メディア局はイスラエル占領軍がラファ県北西部のUNRWA兵舎内に設置された強制避難民センターを集中的かつ計画的に爆撃し恐ろしい虐殺を行ったと報じた。センターは7発以上のミサイルとそれぞれ1トンを超える重量の大型爆弾で爆撃された。安全地帯の神話は戦争が始まって以来ずっと語られてきた。国連はガザ地区には安全地帯がないと何度も警告してきた。5月UNRWAのフィリップ・ラザリーニ事務局長はXへの投稿を通じて強制的に避難させられたパレスチナ人のためのいわゆる「安全地帯」の設置に関する「イスラエル」の主張を「虚偽であり誤解を招く」として否定した。UNRWA事務局長は「『安全地帯』という主張は誤りであり誤解を招くものだ」と強調した。同氏はさらにイスラエル当局は「避難命令」とも呼ばれる強制的な避難命令の発令を継続しておりラファの住民に目的地を指定せずに急いで避難するよう強いていると述べた。「戦争が始まって以来ガザ地区のほとんどの人々は複数回、平均して月に1回移動している。彼らは決して得られない安全を必死に求めてきた」と彼はさらに述べた。

ガザでは「誰でも撃っていい」
2週間前ここ数ヶ月ガザでの現役任務から除隊したイスラエル兵士6人が+972マガジンとローカルコールに対し明確な「安全保障上の正当性」を欠いた処刑の事例を報告した。進行中のイスラエルによる大量虐殺の間パレスチナ人の目撃者や医師の証言を裏付けるようにイスラエル兵はパレスチナ人を無差別に射殺する許可を得ていたと述べている。+972マガジンとローカルコールがインタビューした6人の情報源のうち1人を除く全員が匿名で話した。彼らはイスラエル軍が「立ち入り禁止区域」に指定した地域に入ったパレスチナ民間人をイスラエル軍が日常的に処刑していた様子を詳しく語った。証言には民間人の死体があちこちに散らばり腐敗したり動物に食べられたりしている悲惨な光景が描かれている。軍は腐敗が進んでいる画像が広がるのを防ぐため国際援助車列が到着する前にのみ、ブルドーザーでこれらの遺体を撤去していると伝えられている。さらに2人の兵士は占領後パレスチナ人の家屋に火をつけて立ち去るという組織的な方針について語った。兵士が誰かが近づいてくるのを発見した場合「空中ではなくその人の重心(体)を撃つことは許される」とある兵士は語った。「若い女の子でも年老いた女性でも誰でも撃つことは許される」その後彼は強制的に避難させられたパレスチナ人の避難所として使われていたガザ市のアルザイトゥーン地区近くの学校からの避難中に兵士が数人の民間人を射殺した11月の事件について語った。「建物内で戦闘が始まり人々は逃げました。左の海に向かって逃げた人もいましたが右に逃げた人もいました。その中には子どももいました。右に行った人は全員15人から20人が殺されました。死体の山がありました」とBさんは詳し​​く語った。

ハマスとの仲介交渉
ネタニヤフ首相は「ハマスが降伏し武装解除し人質全員を返還すればガザでの戦争は明日終わるかもしれないが、そうしない場合はイスラエルはハマスの軍事力を破壊しガザでの支配を終わらせ人質全員を帰国させるまで戦う」と述べた。イスラエル首相は戦争を終わらせるためのハマスの譲れない要求の一つであるガザでの停戦合意について言及しなかった。 ネタニヤフ首相はすべての戦争目的が達成されるまで「イスラエル」はガザ地区での血みどろの戦争を続けると繰り返し述べている。これまでのところ戦争目的は一つも達成されていない。 彼はイスラエル人捕虜を連れ戻すと誓ったが結局少なくとも39人を殺害した[確認済み]。ハマスはパレスチナ人捕虜の解放と引き換えに捕虜全員を安全に返還するという捕虜交換協定を強調していたが「イスラエル」はこれを一貫して拒否していた。 先週エジプトの情報筋2人はロイター通信に対しイスラエルの占領軍が合意に達する真剣さを示すまでガザでの停戦交渉は停止されていると語った。同じ文脈でエジプトの治安筋2人はエジプトのアル・イクバリヤ通信社に対し「停戦交渉は3日間の協議で結果が出ず停止した」と明言した。アル・イフバリヤ通信によると情報筋はエジプトが占領軍に対し「ガザ地区での停戦に向けた進行中の交渉を妨害したり合意内容に矛盾する新たな要求を提案したりしないよう」求めてきたと指摘した。 情報筋によると「イスラエル」は「政府連合の崩壊を避けるために正式な会議中に時間を浪費しイスラエルの世論が合意に達するのを妨げ」ることで世論を抑え込もうとしている。一方ハマスは交渉中に極めて柔軟な姿勢を示し停戦計画の提案に前向きに反応した。 イスラエルの入植者たちは毎週ネタニヤフ首相の戦略に抗議し、停戦と捕虜交換協定、そして首相をその地位から追放するための早期選挙を要求している。 
昨夜ネタニヤフ首相が議会で演説している間、何千人もの入植者がテルアビブの通りに群がりイスラエルの支援団体「人質および行方不明家族フォーラム」は「45分間の演説と拍手でも首相の演説に『今すぐ交渉を!』という言葉がなかったという悲しい事実は消えないだろう」と述べた。テルアビブの「人質広場」ではイスラエル人捕虜の親族らが戦争を止めるよう大統領に懇願し、ある人物は「日が経っても我々の国民がまだそこにいるのは我が国にとって恥だ」と述べた。デモ参加者は「今すぐ取引を」と叫んで応えた。今月初めイスラエルの元交渉担当者ガーション・バスキン氏は「[ネタニヤフ首相が『ハマスを打倒する』ために行ってきた]9か月以上にわたる軍事的圧力は人質と多くのパレスチナ人非戦闘員の殺害をもたらしただけだ。今すぐ合意を!」と述べた。彼はイスラエルの交渉担当者らに対し交渉を最終決定し「それを国民に示し首相が合意を阻止しているのだと誰もが知るようにする」よう求めた。