解離性同一性障害であってもなくても
わたしたちは顕在意識の裏にある
潜在意識に支配されて生きてます。
でも潜在意識って何なんでしょう。
たとえばわたしの知人。
メロンが大嫌いです。
人が食べてるのを見てるのも苦手とか。
どうやら小さい頃に食べ過ぎて
具合が悪くなってしまったことがあるらしく
それ以来メロンはダメになったそうです。その子の場合は原因と結果が
意識できているし
メロンを避けて生きていればいいことだから
そんなに厄介ではないと思います。
でも
わたしたちみんな
そういう理解できない心身の反応を
いくらかは経験していて
それが生活に深く関わっていたりすると
すごく不自由な思いをしますよね。
そしてそういう体の反応って
過去の嫌な(もしくは良い)経験から
学んだものであることが多いですよね。
だから潜在意識というのは
経験により学んだ体の反応
あとで取り上げますが言い換えると
神経系の反応といえると思うんです。
その反応は回避や攻撃といった
人間が緊急時にとる行動として
あらわれることが多く
外側にある他人に向いたり
自分自身に矛先が向けられることもあります。
たとえばパニック障害
それから場面緘黙症
対人恐怖症
こういったものはすべて
トラウマによって学んでしまった体の反応が
関係していると思います。
自分の理性ではなんともできない
体の反応のことを
ポリヴェーガル理論では
ニューロセプション と呼んでいます。
この本の中では
ニューロセプションとは
「意識の及ばないところで環境中の
リスクを評価する神経的なプロセス」
と呼んでいます。
神経(体)は脳よりも先に判断を下し
自分自身を守ろうとしていて
身の回りで起きるいろいろなことに
反応しているという意味です。
何だかわからないけど
この人といると不安になる
この場所に行くと怖い
そういう理由のわからない不安や恐怖は
ニューロセプションの反応の結果
であるということです。たとえば
対人恐怖症の人は
いくら頭でここは安全と
考えたり唱えたりしても
普通は安全を感じられないですよね
頭で考えることと体の反応は違うし
体の反応を
脳で支配することはできないからです。嗜癖や強迫性障害も
自分ではしたいと思わないのに
してしまうということから
無意識である潜在意識が
そうさせているし
体がそういう対処法を
学んでしまっていると考えられます。
だからこそ
体の反応が出てしまってつらいときは
頭で考えてなんとかする、ではなく
体で安全を感じながら
少しずつ緩めていくほかありません。
だからまず
精神疾患を抱えている人に必要なのは
安全な環境
と言われているのだと思います。
鬱で休職してるけど
親にガミガミ言われている…
休んでいる自分を責めている…
こういう環境でいくら休んでも
安全を感じられていないので
体が休まることはないですし
体の反応をゆるめていくことも
難しいと思います。
回復期には
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