大富豪の小児性愛犯罪者ジェフリー・エプスタインが8月10日にニューヨークの矯正施設の独房で死体で発見されたことは大きなニュースとなったが…。
■エプスタイン他殺説が浮上

米メディアFOXのニュース番組「フォックス&フレンズ」でエプスタインの死に関する爆弾インタビューが放送された。エプスタインの兄弟に雇われ検死に立ち会った元ニューヨーク市検察官で病理医のマイケル・バーデン医師はエプスタインの遺体は自殺ではなく絞殺による殺人の明白な兆候を示したと述べたのだ。

エプスタインの検死に立ち会った元ニューヨーク市検察官で病理医のバーデン医師 「Daily Mail」の記事より

バーデン医師は2万体以上の遺体を検死したキャリアと、暗殺されたジョン・F・ケネディ大統領はじめOJシンプソン事件など数々の大事件を手掛けた大ベテランの検死医である。米ケーブルテレビ局「HBO」ではバーデン医師を主役にした人気ドキュメンタリー番組「検死」も放送されている。バーデン医師はエプスタインの遺体には喉頭の両側に2つの骨折がありそしてもう1カ所のどぼとけ上の左舌骨にも骨折があったと説明した。そして医師はこう述べる。「これらの3つの骨折は自死である首吊りでは非常に珍しく絞殺のケースでより頻繁に起こります」(バーデン医師)またエプスタインの遺体の骨折を示す写真がバーデン医師の提供によって今回初めて公開された。

エプスタインの遺体にあった3カ所の骨折部分 「Daily Mail」の記事より

「私はこの50年間自殺でこのような3つの骨折が起きたのを見たことがない」法医学の先駆者はインタビューでこう断言した。そしてこの事実は自殺と結論づけたニューヨーク市医学検査官、バーバラ・サンプソン検視局長の見解と大きく矛盾する。バーデン医師はサンプソン氏の下した「自殺という結論は間違いだ」と主張する。

「Daily Mail」の記事より

バーデン医師は体重54キロの人が首つり自殺をした場合、身体には頭の重さ以外の50キロ近くの圧力がかかるが通常骨折まではしない。しかし首を絞められた場合には首に2倍または3倍の圧力がかかりエプスタインの遺体で起きたような骨折が起こり得るのだと説明した。また別の疑問点としてエプスタインの目に出血があったことを挙げる。目の出血は絞殺ではしばしば起こるが自殺では本当にまれにしか起こらない。バーデン医師によればシートから作られたと思われるねじった糸がエプスタインの首にかけられていたという。その糸にはエプスタインか、あるいは誰かのDNAが付着しているはずでバーデン医師はその鑑定結果を待っていると話す。

「Daily Mail」の記事より

■自殺監視の対象から外れていた

また他にもエプスタインが自殺だと結論づけるには非常に不可解な点が幾つもあるのだ。エプスタインは7月23日に刑務所の独房の床で発見されたことで施設側から自殺監視の対象となっていた。しかしその後なぜかエプスタインは自殺監視の対象から外され他の被疑者1名と一緒に独房に入れられた。そしてさらに疑惑を招くのはエプスタインが死んだ日刑務所保安官が従うべき手続きを怠ったことだ。「エプスタインのいる区域を担当していた2人の警備員が2人とも同時に眠りに落ちてしまい30分おきに行うはずの巡回を3時間以上もしなかったことが判明した」とバーデン医師は述べ施設内の防犯カメラも使用不可能となっていたと指摘した。「小児性愛の大富豪エプスタインは自殺ではなく他殺」検死した伝説的医師が結論! 不可解すぎる謎多数… やはり口封じか!の画像5

エプスタインが収容されそして死んだニューヨークの矯正施設 「Daily Mail」の記事より

エプスタインの姉妹をはじめ遺族はバーデン医師を雇うことによって真実を知りたがっていると言われている。「エプスタインの兄弟はエプスタインが殺害された場合、情報を持っている他の人々が危険にさらされる可能性があることを心配しています」(バーデン医師)この事件で最も疑問なのは自殺を企てたといわれる有名な小児性愛者がなぜ自殺監視の対象から解除されたのか、そして彼が矯正施設で監視されていなかった理由についてである。間違いなくエプスタインの口を封じたいと考える人物がいるはずだ。これが他殺だった場合、黒幕は某有名政治家たちなのか、または某国の王族か、あるいはまったく予想外の人物かもしれない。謎の究明が待たれる。