観測史上17番目の大きさ

 太陽でサイクル25で「最大」となる X8.7 の太陽フレアを発生させました。以下の GIF の右端の爆発が、その太陽フレアです。

5月14日の CX8.7 フレア


ほとんど太陽の裏側に回っていこうとしている場所でしたのでこのフレアによる地球への影響はあまりないと思われます。ただ「極冠吸収」という現象が起きていて、これは太陽からのエネルギーにより電離圏において電波の吸収が増大する現象で短波無線、アマチュア無線、船舶無線などのブラックアウトが各地で起きていると見られます。

 以下は 14日のものですが赤いエリアが電波障害の起きていたところです。


影響を受けるエリアは変化していきますが今回の X フレアによりこれらの一部の電波障害は、もう少し続くのかもしれません。なおこのX8.7フレアはサイクル25では今のところ最大のフレアでしたが「記録されたすべての太陽フレアの中で 17番目に大きい」ものだと記されていました。https://x.com/spacewxwatch/status/1790433702582886781

このような X8級の太陽フレアが「地球にまっすぐに面していた」場合は停電などを含めての影響は多少あったとは思います。しかしまだサイクル25の「活動極大期」には至っていない中(NASAは、極大期は 2025年に到来と予測)での比較的大きな X フレアということでこのような活動の活発な時期はあと2年以上は続くと見られますので今後どのような太陽活動になっていくのかなと想像します。2026年くらいまでの太陽活動は注目されるところではあります。