英国での「子どもを実験用動物とした治験で1000人以上が死亡した」過去の臨床試験のスキャンダル報道医療の実相

英国メトロの報道より

 このスキャンダルの正確な犠牲者の数を特定するのは難しいが、調査によると英国では1,250人の患者がHIVに感染し2,400人がC型肝炎に感染したという。HIV患者のうち約900人肝炎患者のうち約700人が死亡したと推定されている。さらに 8,120人が輸血(米国から輸入された第VIII因子製品とは異なる治療法)を受けてから10年以上経過してC型肝炎を発症した。血友病協会は被害者たちによる長年の運動の末2017年に調査が発表されて以降約 650人の被害者が死亡したと考えている

 2022年の調査からのアドバイスに従い政府は約 4,000人の生存者と遺族パートナーにそれぞれ 10万ポンド(約1900万円)の暫定支払いを行った

 それ以来遺族の子どもたちへの補償を勧告してきた。最終的な補償制度の総費用は数十億ポンド(数千億円)に達する可能性がある。

HIVの場合は結局は死にいたるものですので、今後も死亡者数は増え続けるものと見られます。治験から10年、20年してからHIV などで亡くなった人たちも多いようです。


汚染された血液からHIVに感染し1990年に23歳で亡くなったリチャード・マーティンデールさん。 
血友病の有病率は国により異なりますが資料によれば日本で人口 10万人に対して 5.9人。イギリスでは19.1人とイギリスは日本よりかなり高いですが10万人に約 20人という数です。そういう比較的少ない数の患者の中だけで1000人を超えるような死亡者が出ていたというのはどれだけ致命的な「実験」だったかがわかりますがそれを行ったのはもちろん「医師たち」です。英国政府も後援していた。

 発覚したのは、当事者たちが誰もいなくなった数十年後

 

そして治験から約40年前後が経過してから今回の医療スキャンダルの文書が発覚したわけですが「関係者たち(医師のほう)ほとんどすでに他界している」のです。すでに誰もいない中でのスキャンダルの発覚です。これが示していることは現在のコロナワクチン問題も「40年後などなら、どれだけ発覚しても大丈夫」ということを意味しますその頃には関係者はほぼ他界しこの世にいません

 以前アメリカ食品医薬品局 (FDA)が保持していたファイザーのコロナワクチン有害事象などに関する40万ページにおよぶ機密書類の開示の問題がありました。それについてFDAは当初「 75年後までにすべてを開示する」と述べていたことを思い出します。75年後はもう関係者は誰もいない政府の関係者も誰もいません。単なる遠い過去の歴史として扱われるだけです。今回のイギリスの血液製剤の治験スキャンダルはむしろ現在起きているコロナワクチン問題について想起させるものでした。ちなみに先ほどのFDAが保持していた文書はアメリカの連邦裁判所から「即事の開示命令」が出され現在も開示とその内容の調査が進められています。裁判所命令による開示が続くファイザーの機密文書に見る「2021年2月28日まで」の3ヵ月間の世界からの副作用報告の内訳に愕然とする

そしてイギリスの血液製剤スキャンダルの報道を読んでいますと「医療界はずっと同じだ」ということを改めて知ります。1970年 〜 1980年代の血液製剤の問題は「医師たちが明らかに対象の少年たちを実験材料として扱っていたという悪意がある」というところが今とは異なるのかもしれません。現在のコロナワクチン問題はひとりひとりの医師たちに悪意があるのではなく「無知」「医療洗脳」「医療の宗教化」があれだけの事態になってしまった原因だと思われます。無知と医療洗脳によるものであることは以下の「医師の接種率 99%以上」というグラフで十分にわかります

 大阪府の65歳以下の医療従事者のワクチン接種率の推移

2回目までの接種は100%にも近い数値ですが医師たちに悪意があるならこんな数値にはなりません。自分自身と家族くらいは守ろうとするでしょう。医療洗脳と医療の宗教化については以下の記事で書いています。

悪意により薬害が拡大することと「悪意ではなく無知と洗脳」が薬剤を拡大させることとどちらがいいのか悪いのかはわかりませんが「無知と洗脳」による薬害のほうが深刻だとは思います。なぜなら「また起こりやすい」からです。現在の医療という名の宗教の病巣は大変に根深いからです。

 いずれにしましても長く続く現代医学の理念は強固に構築されていましてここを「疑う」というのは難しいことかと思います。医師自身がそれを固く信じ続ける。当然医師にかかる私たち一般の人々もそれを信じ続ける。ここに「相互の信頼に基づく宗教」が成立する要素が存在しているわけでこれが現代医療システムの特徴でもあります。ほっといても治るような発熱や風邪に薬を与えることでむしろ状況を悪化させたりしていてもそれでも医師も患者もほとんどの感染症に「何の医療介入もしない」以上の予防法はないはずです。コロナワクチンの IgG4 の誘導などに見られる「むしろ状況を悪化させたり」ということがこれからも繰り広げられていくことも避けがたい予測です。

それくらい医師たちと患者たちとの間の宗教的な結びつきは強いです。決して疑わない。今回のコロナワクチン時代唯一良いことがあったすれば、その渦中の中で「この宗教の仕組みに気づいた人たちが少数ではあれ出てきた」ことかもしれません。一度マインドコントロールから抜け出せば、もう二度目のトラップにかかる可能性は低くなるのではないでしょうか。今回のイギリスの報道を読んでいますと「弱い子どもたちへの実験医療」の歴史を思い出します。以下の記事の後半でそれについて述べていた記事を翻訳しています。

マスク…統制…娯楽の剥奪…。弱い者から集中的に社会から削除するパンデミック政策のメカニズム

毎日千円札を使うたびに拝見している野口英世さんなんかも、米国ではひどいことをしていました1911年ニューヨーク市ロックフェラー医学研究所の野口英世博士(1876-1928)は梅毒の皮膚検査を開発するために梅毒の原因物質である梅毒トレポネーマの抽出物であるルエチンを146人の子どもたちに注射した。子どもや他の大人の被験者たちは彼らが実験に使用されていることを知らなかった。一部の子どもたちの両親は子どもたちが梅毒にかかったと主張し野口を訴えた。

 1911年 ニューヨーク市 ロックフェラー医学研究所野口英世博士(1876-1928)は梅毒の皮膚検査を開発するために梅毒の原因物質である梅毒トレポネーマの抽出物であるルエチンを 146人の子どもたちに注射した。子どもや他の大人の被験者たちは彼らが実験に使用されていることを知らなかった。一部の子どもたちの両親は子どもたちが梅毒にかかったと主張し野口を訴えた。

英国の感染血液スキャンダル:子どもたちは臨床試験で「モルモット」として使用された】

(英国 BBC の報道)

血液製剤スキャンダルに抗議する人たち。 metro.co.uk

 1970年代から80年代にかけて、子どもたちに対して感染した血液製剤を使用した臨床試験の実際の規模が、BBCが閲覧した文書で明らかになった

 医師たちが患者のニーズよりも研究目標を優先させたため、英国の子どもたちを対象とした危険な臨床試験の実態を明らかにした。それらは 15年以上続き数百人が関与しほとんどが C型肝炎と HIV に感染した。生き残った患者の一人は BBC に対し自分は「モルモット」のように扱われたと語った。この治験には血液凝固障害を持つ子どもたちが参加したがその際家族が参加に同意しないことが多かった。参加した子どもたちの大部分はすでに亡くなっているその文書には血液製剤が汚染されている可能性があることが広く知られていたにもかかわらず全国の血友病センターの医師たちが血液製剤を使用していたことが示されている

 1970年代から 80年代にかけて英国で血液製剤が不足したため血液製剤は米国から輸入されていた。囚人や麻薬中毒者などの高リスクのドナーによる血液製剤では肝臓を攻撃して肝硬変やガンを引き起こすC型肝炎やHIVなど致死性の可能性のあるウイルスに感染した治療用血漿が提供されていた第 VIII 因子(正常な止血機構を維持するための重要な因子)として知られる血液製剤の 1つは止血に非常に効果的であることがわかっているが、ウイルスに汚染されていることも広く知られている。このスキャンダルについては公開捜査が進行中で、最終報告書は 5月に提出される予定だ

 「モルモット」のように

 ルーク・オシェア・フィリップスさん(42歳)は軽度の血友病(血液凝固障害)を患っており他の人よりも打撲傷や出血が起こりやすい。彼は1985年3歳の時に口に小さな切り傷を負ったためロンドン中心部のミドルセックス病院で治療を受けていた際に致死性のウイルス感染症C型肝炎に感染した。BBC が閲覧した文書によると臨床試験に参加するために医師が感染している可能性があることを知っていた血液製剤が意図的に投与されたことが示唆されている。医師は熱処理された第 VIII 因子の新しいバージョンによって患者が病気にかかる可能性がどのくらいあるかを調べたいと考えていたルークさんはこれまで自分の病気の治療を受けたことがなかったが口の出血を止めるために加熱処理された第 VIII 因子を投与された。ルークさんの主治医であるサミュエル・マチン医師から別の血友病の専門家に宛てた手紙が、感染者の血液スキャンダルに関する公開捜査の証拠として提出された。ロンドンのロイヤル・フリー病院のピーター・カーノフ医師に宛てた手紙の中で、マチン医師はルークさんともう一人の少年の治療について詳しく述べ「彼らがあなたの熱治療の治験に適していることを願っています」と書いていた。数か月前カーノフ医師は臨床試験に適した患者を特定するよう現場の医師仲間に呼び掛けていた。具体的には医学界で「PUP」(過去に第VIII因子製剤による治療歴のない血友病患者 )として知られる「これまで治療を受けていない患者」でなければならないと同氏は述べていた。彼らには「処女血友病患者」というあだ名も付けられそれはマーチン医師がルークさんの医療記録に記した用語だった。ルークさんはBBCに対し「私は臨床試験のモルモットだったので命を落とす可能性もありました」と語った。「それ以外に説明する方法はありません。臨床試験に参加できるように治療法が変更されました。この薬の変更により私は致命的な病気である C型肝炎を発症しましたが母親にはそのことさえ知らされていませんでした」

「医学界にとって治療歴のない血友病患者であることは信じられないほどの恩恵だったようです」とルークさんは付け加えた。「私は疑いなく科学を理解するためのきれいなシャーレ(生物の培養実験で用いられるガラス製の皿)になるための一部でした (実験用の材料だったという意味)

その後数年間医療裁判が結論に達するとルークさんは何度も血液検査を受けた。医師たちは経過観察中だとし当時母親のシェラグ・オシェアさんは感謝していたという。1987年に発表された研究結果の中でカーノフ医師とマチン医師は熱治療は C型肝炎のリスクを軽減するのに「ほとんどあるいはまったく効果がない」と結論づけた。カーノフ医師もマチン医師もすでに亡くなっている。マーチン医師は亡くなる前にルークさんがカーノフ医師の研究に採用されたことを認めた公開尋問に証拠を提出した。マーチン医師はこれがルークさいの母親の知らないうちに行われたことを否定した。「 1980年代の同意基準が現在とはかなり異なっていたことは認めますがこの件については彼の母親とも話し合われたでしょう」とマーチン医師は語った。ルークさんの母親のオシェア夫人は尋問に対し臨床試験については「まったく聞いていない」と語った「 3歳半の罪のない子どもに対してそのような行動は考えられません。自分の子どもを臨床試験に参加させることは絶対に許さなかったでしょう」と彼女は付け加えた。文書によると医師たちは1993年にはルークさんが C型肝炎に感染していることを知っていたが1997年まで知らされなかった。ある医療記録には陽性の検査結果が記載されており「患者や家族と話し合っていなかった」と記されている。ルークさんは治療が成功し現在は感染症から解放されている。

 「実験用のマウス」

 臨床試験の証拠によりより幅広い懸念が生じている。「患者には常に可能な限り最善の治療が提供されるべきであり常にインフォームド・コンセントが得られるべきでです。これら 2つの要素が達成されていない場合その治験は非常に問題があると見なされるでしょう」とダラム大学の米国医療法教授のエマ・ケイブ教授は言う。1980年代にロイヤル・フリー病院の血友病医師だったエドワード・タッデンハム教授はこうした懸念を裏付けた。1980年代の臨床試験中に倫理基準が満たされていたと思うかとの質問には「ノー」とだけ答えた。BBC の調査によりマーチン博士とカーノフ博士は同様の研究意欲を持つ医師たちのコミュニティの一人であったことが明らかになった(他にも多くの同様の医師がいたということ)

 ハンプシャー州オールトン近くのトレロアーズ校には血友病の少年の大規模な集団が通っていた。この養護学校には NHS の血友病病棟が敷地内にあったため出血した男子生徒はすぐに治療を受けて授業に戻ることができた。彼らの医師であるアンソニー・アロンスタム博士(彼もその後亡くなった)は彼の「独特な」少年集団を大規模な臨床試験に使用した。ある一連の実験では、子どもに通常必要な量の 3 ~ 4 倍の第 VIII 因子を使用すると出血の回数が減るかどうかが検討された。これは予防的治療として知られており感染した第 VIII 因子製剤を繰り返し注射しその後の血液検査を行う必要があった。高濃度の感染血液製剤が少年たちに両親の同意なしに投与された。1974年から 1987年の間にトレロアーズ校に通っていた 122人の生徒のうちこれまでに 75人が HIV と C 型肝炎の感染により死亡した「この製品には肝炎が蔓延していることを知っていたにもかかわらず彼らは私たちに必要以上に多くの製品を要求する試験を開始しました」と知らずに登録していたゲイリー・ウェブスターさんは言う。1980年から1989年までトレロアーズ校の生徒だったエイド・グッドイヤーさんは「私たちは実験用のマウスのように扱われました。学校にいた 10年間私たち生徒全員が参加する膨大な研究がありました」と付け加えた。ハンプシャー州にあるトレロアーズ校

 


別の試験ではプラセボ治療が行われた。これは、出血を防ぐために第 VIII 因子が投与されていると思っていた一部の少年が、実際には食塩水を投与されていたことを意味する。

 

(第 VIII 因子の投与による)治療を受けたと思うと、行動が変わるのです」とゲイリーさんは言う。 「より多く走れば、よりラフなサッカーをするようになる。血友病患者にとって、治療注射を打った後の短い間は無敵だと感じることもあります。しかし、プラセボを服用すると、行動を変えることで命を危険にさらすことになるのです」

 

彼は BBC に対し、注射を忘れると学校で罰せられたと語った。

 

「それは彼らの治験に欠陥があったことを意味しており、私たち子どもたちはその一線を守らなければならなかったのです」

 

公開されたばかりの文書によると、英国政府は 1973年にトレロアーズ校での臨床試験について把握しており、費用の一部を負担していたことが明らかになった。

 

カーノフ医師の研究による臨床進歩の追求は、治験に適した被験者(PUPや未熟な血友病患者)の探索と同様に厳格であり、その結果、関係者の対象年齢は、ますます若返っていき、生後 4か月の赤ちゃんまでもが臨床試験に参加した。

 

その研究の中には、別の血漿製品であるクリオプレシピテート (Cryo / 凝固能を早期に回復させる血液製剤) の感染性を第 VIII 因子濃縮物と比較したものが含まれていた。

 

Cryo は、軽度の血液凝固状態の治療に使用された。これには第 VIII 因子タンパク質が含まれていたが、濃度が低く、提供者も少なかったため、リスクが低いと考えられていた。

 

カーノフ医師が適切な被験者を探していたところ、マーク・スチュワートさんとその兄弟、そして父親にたどり着いた。彼らは全員、別のタイプの血液凝固障害であるフォン・ヴィレブランド病(血中のある種のタンパク質の異常のために、出血が止まりにくくなる病気)の非常に軽度の症例を患っていた。

 

テストの一環として、カーノフ博士は代わりにすべての第 VIII 因子濃縮物を彼らに与えた。

 

「濃縮液が投与されるまでは、月に一度、少し鼻血が出て、起きて冷凍保存するだけでした」

 

そして、3人全員が C型肝炎に感染した。

 

マークさんの兄と父親は、 C型肝炎感染が肝臓ガンを誘発し、肝臓ガンで亡くなった。二人とも、手遅れになるまで、この病気に感染したことを告げられなかった。

 

「怒りを感じる、という言い方は控えめな表現です」とマークさんは言った。 「父が一番前の車両に乗っていて、兄が二番目の車両にいて、私が三番目の車両にいるとすれば、これから私に何が起こるかわかります。線路から外れることはありません。これが C型肝炎の仕組みです」マーク・スチュワートさん(左)は、兄のアンガスさん(右)と同様知らずに参加した治験のせいで自分も死ぬと確信しているトレロアーズ校は声明で「私たちは感染者たちの血液に関する調査結果の公表を待っています。これによって元生徒たちが待ち望んでいた答えが得られることを期待しています」と述べた。感染者の血液スキャンダルに関する広範な調査は 5月20日に終了する予定。