「現在、活断層がよく調査されているのは堆積物に覆われていない地域が多い。だが実際には都市圏の平野部にも『隠れ断層』が存在するはずだ。東京湾や瀬戸内海の海底にも存在するとされるが、船舶の航行が活発なこともあって調査が進まず、実態が分からない。地震への想像力を発揮して、リスクに備えることが重要だ」と強調する。
首都圏では、2月下旬から今月3日にかけて千葉県東方沖を震源とする揺れが頻発している。3月2日には千葉県南部(M5・0、最大震度4)、同21日には茨城県南部(M5・3、同5弱)でそれぞれ地震があった。
房総半島沖では1912年、50年、87年と37~38年周期でM6・5前後の地震が起きており、今年は87年から37年目にあたる。房総沖の地震によって「首都直下地震が誘発されるリスクは高まっている」とみる。最近発生している地震には、政府などが想定する首都直下地震の震源域に近い複数の地域も含まれていることから、警戒感が増している。
首都圏はもちろんだが、日本列島のどこに住んでいても地震への警戒は怠れない。M7.5以上の地震活動が予想される内陸の活断層番号 起震断層 規模(M)
❷ 糸魚川―静岡構造線断層帯 (北部)M7.7程度(中北部)M7.6程度
❽ 中央構造線断層帯 (石鎚山脈北縁西部)M7.5程度
※政府地震調査研究推進本部の主要活断層帯の評価から、今後30年以内の地震発生確率が3%以上のものを選んだ。
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