俺とユウキとアズは、小さい頃からの幼馴染だ。 3人の親は仲が良かったため、家族ぐるみでの付き合いをしていた。 しかし俺達が中学に上がったばかりのころ、アズのお母さんが亡くなってしまった。アズのお父さんが運転する車が交通事故を起こして助手席に座っていたお母さんだけ亡くなったそうだ。 葬式の日、アズはいっぱい泣いていた。 しばらくすると、アズはアズのお父さんの実家に引っ越すことになった。
もう簡単には会えなくなると思うと、とてもさみしい気持ちになったのを覚えている
アズが引っ越してしてから1年位たったころ、アズから俺とユウキ宛に手紙が届いた
鏗二と優紀へ
たのしい季節はあっという間に過ぎてしまいますね、私は元気です。
けれど、こっちの生活にはなかなか慣れなくて・・・
ちょっと大変だし憂鬱、そういえばあの秘密きち!
にんげんが3人入れたよね、あと斑模様のあのねこ!
ロックって名前だったね、可愛かった、小さくてさ。
れんらくあまり取れなくて御免ね、また送る。
PS;ちなみにこの手紙、父と一緒に書いてます。
また会いたいな
アズ
手紙を読み終わったあと、ユウキが神妙な顔でもう一度手紙を見せてくれと言った。
手紙を渡すと、食い入るように読んだ後
「やばい・・・」とポツリ。
俺も手紙を読み直し、意味を理解した。
すぐに親に事情を話し、急いでアズの元へ向かった。