病院スタッフ)

「いらないものを捨てるみたいな感じで行き場のない人たちのたまり場みたいな。だからそこに入れられているってことは求めてる方たちもいらっしゃるってことが現実なんだろうな。必要悪じゃないですかね」

かつて院長を務めていた朝倉病院(廃院)での“前科”

 滝山病院の“院長”が以前院長を務めた朝倉病院(廃院)では、連続不審死や身体拘束、診療報酬の不正請求の末の保険医取り消しの“前科”があった。朝倉病院での診療や投薬、身体拘束などと滝山病院での実態との共通点が浮かぶ。

 この番組自体の「スクープ報道」としては、滝山病院の朝倉重延院長を登場させていることがある。病院内での画像や会話の音声などでこれまでの他社の報道にも登場していない“院長”の存在が強く浮かび上がる。

 院長が患者の死について、笑いながら本音ともとれる言葉を語る音声が放送された。

 院長(音声)「また一人逝っちゃったな。申し訳ないけど、そういう人ばかりなんだよな。まあしょうがないんだよな(院長の笑い声)」

 院長「やっても助かって伸びるヤツもいれば、そのまま逝っちまう、そういうレベルなんだよな。根本的に治すなんてとんでもない話だよ。いつか死ぬ(院長の笑い声)」

 取材を申し込むディレクターの問いかけを無視して、スポーツカータイプの高級外車を運転して去っていく院長の姿も。


 問題の背景は暴力・暴言・虐待だけでなく、患者の人権をないがしろにする“院長”による病院運営とそれを厳しくチェックしない行政や精神医療の世界、その全体に責任があることを強く示唆する内容になっている。