先日の都民の日、
無料だったので、
東京都庭園美術館に行きました。
まぁ、そういうこと自体が、不純というか、
行きたいから行くわけでなく、
無料だから、行きました。
それほど、美術館には興味がない。
そんな自分のような人には、
あれこれ言う資格なんて
ないかもしれないので、
美術品を嗜むような人には、
ご気分を害するかもしれない内容なので、
読まずにスルーしていただけたらと思います。
昨日、
ちょっと思ったのが、
展示されている中に、
よくありそうな壺が展示されてて、
私にとっては、
本当にこの壺、
そのへんに落ちてても、
あ。壺が捨てられてるな。
としか思わない程度のただのツボに
見えてしまった。
置物も、
おばさんとかが好きそう。
というものが沢山ありました。
彫りものが施されていたり、
正直、この感じの置物は、
デパートとかに沢山ありそう。
という感想でした。
ガラス細工の技術も、
昔より今の方が、発達してるし、
似たシャンデリアも、作れそう。
壁面も、部屋ごとに違ってること自体、
凝ってるんだなと思いましたが、
その壁紙、自分の部屋にしたい?
って言われたら、
間違いなく無料でも、しないと思いました。
ただし、自分の好みを、
美術品について、
当てあてはめて考えるのは、
そもそも、美術館としての役割では
ないため、当然かもしれませんが、、
そもそも、美術館の役割って
自分にとって、すごい!と思うものや、
自分にとって、素晴らしい!と思うものを、
展示することじゃない。
その時代を作るきっかけになったり、
展示のテーマがあって、
そこに沿った形で、
時代を眺める、あくまで歴史の中の
その時代を生きた人が
その時代に賞賛されたり、
注目を浴びたりして、
成し遂げたことに
焦点をあてた企画であり、
それによって、
何か気づきを得るも、得ないも、
見る人の自由、
という感じなのが美術館ですよね。
私は、どうしても、
自分の好みで見てしまう。
あるいは、
当然、昔のものなので、
それを今みると既知感でいっぱい、
つまり、
ありふれた感じに
どうしても見えてしまうんです。
その時代を切りとったものだから、
当然、流行したものだし、
流行は廃れるから、
今みると、
古臭くておばさん臭かったり、
成金ぽかったり、
見えてしまうんですよね。
当時新しかったものは、
今は古いものになってしまいます。
ファッションだってそうです。
まるで、古いファッション雑誌を
見た感覚です。
あ。古臭いな。
と、感じてしまうことが多いんです。
でもそれって当然で、
歴史を見に来てるので、
そのことを理解しておかないと、
全然楽しめない気がするし、
理解していたとしても、
今を生きてる以上、
色んな先入観や、
既知感は否めません。
それから、
個性的ではあるけど、
それが自分の好みとは違う。
こういう状況にも、多々直面します。
当然のことかもしれませんが。
じっと見たりしてましたが、
それは、
前提として、
ここが美術館であり、
1000円払うような、ものが展示されている、
という、先入観によるもの、
だと思いました。
もし、これがカタログに載ってたら?
私個人的には、
見向きもしないかもしれません。
上から目線な文章ですが、、
正直な気持ちです。
だけど、
1000円払ったからと言って、
これはすごいんだ!
と自分の感性に嘘はつきたくない。
展示物の多くは、
当時の最先端の技術だっただろうし、
ラリックが作ったものであるから、
当時は凄かっただけであり、
現代なら、ガラスでなく、
プラスチックなら、
再現出来るだろうな、、
と、感じるようなものでした。
ガラスでも、似た作品は、
見たことはあります。
美術館に行くと、
美術館にあるものだから、
価値のあるものなのでは?
という、底上げ感が常に
自分の中にあって、
でも、そういうのって、
なんか違うなぁと、
思うようになりました。
たとえば、若手の無名作家さんの作品が、
美術館に置いてあったら、
フリマで出展するよりも、
断然注目を浴びるのでは?と思います。
今の時代の中で、
ちょっと可愛い!と思うものって、
東急ハンズとか、
ロフトの食器売り場でも、
たくさん売ってますし、
個人の作家さんのものなんて、
もっと安いのに、
可愛らしいものもたくさん。
買い手より、つくり手の方が多すぎて、
ハンドメイド作家の、
ものの価値はどんどん下がってます。
Minneとか、安いですしね。
Minneの作家さんの作品が、
美術館に置かれてたら、
Minneで売れなくても、
いっぱい買われると思います。
つまり、
美術館という場所だから、
価値が増してる感じが、
してしまうんだと思います。
ラリックみたいに、
最初にそれをやったり、
確立したりした人は、
確かにすごい。
だけど、
本当にそれを、
今の時代に、
心からいいと思って見てる人って、
どのくらいいるんでしょうか。
有名であるから見る、
それは、時間の無駄にもならないし、
いいのかもしれませんが、
本当に自分の好みで、
欲しいくらいのものを、
見つけられるのは、
入場無料の東急ハンズとか、
無料で入れるギャラリーとか、
フリーマーケットみたいな、
ところなのかも。
1度やってみてほしいのが、
東京都庭園美術館に、
素人とか無名の作家が、
作った作品が置かれてたら、、、
たぶん、気づかれないでしょう。
気に入らない人もいるし、
気にいる人もいるでしょう。
あの空間においてあるものであれば、
どんなに、世の中的には
無評価なものであっても、
たくさんの人の中で、
気にいる人はいると思います。
そんなことを思ってました。
やはり、この世の中は、
資本主義社会で、
お金を儲けたい人がいるから、
1部の作家作品だけが、
プレミアムになっている気がします。
自分はそういうものは、
買わないし、
別に自分には関係ないけど。
価値のあるものを、
わかることが、上質、みたいに
気取ってる人達が、
美術館の中に、
素人が作ったお皿があった場合、
本当に見分けられるのか、
疑問に思います。
私はもちろん、
見分けはつきませんが。
美術品と、ハンドメイド作家さんの
違いって、私にはわかりません。
これは、価値がある、
これは、価値がない、
なんて、分類して、
価値をいちいちつけてる、
気取った連中が、気に食わないし、
それに踊らされて
なんとなくで、
価値があるものなんじゃないか?
とか思ってる自分に、
決別しようと、思ってます。
価値があるものの、
価値を理解できない自分は、
見る目がなく、
審美眼もなく、
教養もない、
そんなレッテルを、
勝手に自分で貼って、
わからない自分は、バカなんだろーな、
と、うすうす思ってたけど、
よく考えたら、
そんなこと気にしてるなんて、
馬鹿馬鹿しく思えました。
堂々と、自分がいいと思うものを、
選べばいいし、
引け目を感じることもないのでは?
と、言い聞かせてます。
名画の見方、という本を、
読んでみたこともありますが、
なるほど、とは思うところがあるとはいえ、
実物のモナリザを見ても、
今までの印象とは、
大して変わらなかった、
というのが正直な感想です。
作家の人生に感動する人もいるとは思いますが、
生きてる人で、同じように努力してるけど、
誰にも知られていない人も
たくさんいると思います。
すごいすごい!
と、もてはやされている人でも、
全然心に響かない方の方が多いし、
そんなことなくても、
本当に自分の目で見て、
心からいいなと思うものに、
お金を使いたいなぁと、
思います。
思えば、
なんとなく凄いんじゃないか?
という先入観で、
美術館だけでなく、
ブランドものにも、
メディアにも、
振り回されていたなぁと思います。
プロデューサーとかいう、
偉そうな人達に、
踊らされてるだけな気が、
最近してきました。