Kはすぐについた。


予算を伝えて、あたしははじめてコールのあるボトルを卸した。



『姫から一言』が嫌いなので、スルーしてもらった。


コールは社長と幹部がしてくれた。



その間、あたしはKと手を繋いでいた。



コールがおわると、また翔と飲んでしゃべった。


ほとんどすべての卓で高額ボトルが入る。



朝7時頃から始まった営業は、
夕方を過ぎても続いていた。


何が何だかわからない。


酔って休んでまた飲んでを繰り返した。



その中で、Kはついた時間はほとんどなかった。


夜になり、ようやくラストオーダー。



客が帰りはじめる。



泥酔して人形のように引きずられながら、
Kが客を送り出している。



気がつくと、店の奥でホストが集まっている。



店内の客はあたしひとりになっていた。