**事実かフィクションかはご想像にお任せします**


13時にSさんと会う。

夏休みの横浜は
いつもより人ごみが激しくてイライラする。


「とりあえず、スタバかどっか入りましょっか」


進歩のないあたしのせいで、
1時間くらいで話は終わった。

駅に戻って、JRの改札で別れる。

あたしは帰る振りをして、デパートの化粧品フロアへ。


まず、シャネルで欲しかったフレグランスを買う。

あんなちっちゃいのに1万5千円もする。


「まぁでもどうせ使い切らないしな…」


次にいつも買うランコムの新作マスカラ。
マスカラなんてうざいくらいあるのに。

いつからかこうやって、無駄なお金を使うのが快感になっていた。


もう用はないのに。
なんにもすることはないのに。

どうしても帰る気になれなかった。

あたしは新宿に向かっていた。