みなさま御無沙汰しております。
忙しかったのとメンテナンスのせいでしばらく更新できなかったことをお許しください。
しばらくって言っても2,3日空いただけだけど、私はものを書くことが好きなので少し書でも書けないとうずうずしてしまいます。
そんなわけで、まずは人生史上最悪な出来事を書かせていただきます。
それは2005年6月28日、深夜に発生しました。
そう、Gが出たのです。
「またかよ」と思われる方もいらっしゃるでしょうが、私にとってこれは大変重大な出来事であり、いつどんな形であれ私には大事件に値するのです。
さて寝るかと思ってロフトに上がり、ふと下の机を見たときでした。
なんと、机の上に黒い大きなものが這いずり回っていたのです。
大げさに聞こえるかもしれませんが、それはまるで地獄絵のようでした。
まさかと思いましたが何度見てもそれと確認できました。
「ででででで出たぁーーーー!!!」
またしても叫びましたよ。これはまぁ仕方ない。
少し前に出たちびとは違い、今度は本格的に大きい奴だった。
「本物だ・・・」
これほどまでに恐ろしい状況に、かつて遭遇したことがあっただろうか。
ロフトから降り殺虫剤を手にしたところで、全身に強い震えが止まらない。
自分はこんなに震えるものなのかという驚きを覚える暇もなく、全身をがくがくさせながらGの触角が見える私のポーチの中にスプレーを噴射した。奴と戦うのは怖いけど、逃がしたくなかった。絶対に逃がしたくなかった。
噴射するとすぐにバッグの底へ逃げ、それでも見逃さず噴射を続けた。すると床に下りリビングのドアの隙間から逃げようとさーっと歩き出した。
「逃がすか!!こんにゃろー!!」
そんな気持ちで思いっきりスプレーしてやった。ドアを勢いよく開けて、長期戦に持ち込まれても負けるつもりはなかった。
ところが、奴はリビングを出る前にひっくり返り危篤状態となった。手足が少し動いているのがたまらなく気持ち悪く、そして許せない。迷わずスプレーし、息の根を止めた。
泡で固めてから、トイレに流すことに。ところがなかなか上手く流れず、ここでは手こずった。
奴をやっつけてから、部屋にいるのがものすごく怖くなった。他のGもいつ出てくるかと気が気じゃなくなり、部屋の隅々を注意深く見てしまう。眠気もさっぱりなくなり、とても眠れる状態ではなかった。
私は実家に帰りたくなった。
いくら学校まで遠くても、これほどの恐怖を味わうのなら両親のいる実家で平和に暮らすほうが何倍もいい。もし実家でGが出ても、きっと両親が退治してくれるはずだ。
私の住むアパートの会社に電話をかけた。
日付は変わっていたが、24時間体制でトラブルのサポートをしているので遠慮なくかけることにした。
部屋にGがよく出ること、Gが出るなんて入るまで知らなかった、怖くて眠れないのでとにかくどうにかして欲しいと告げた。来週、害虫駆除の業者を調査に向かわせるということになった。もちろん、業者にすぐに連絡をさせて日にちもすぐに決めた。もし対応が悪かったら、解約を検討していることも言うつもりだった。
それからも、あまりの恐怖で私は眠れなくなった。
今まで「オール」というものをしたことがなかったのだが、今回は寝ようとしても全く寝られない。また奴が出るのではという恐怖で、やっとうとうとしてもすぐにはっと目覚めてしまう。電気を消すことさえ出来ず、恐怖と不安は次第に大きくなり、呼吸が速く苦しくなって吐き気までした。手足のしびれも起こった。
本当なら一刻も早く両親に電話をしたいところだが、深夜なので阻まれた。その代わりと言っては何だが、神奈川に一人暮らしをしている高校時代の友人にメールをして、さきほどの悪夢を話した。
深夜にもかかわらず私のメールに付き合ってくれた友人のおかげで、少しだけ眠ることが出来た。
それでも5時には目が覚めて眠れず、家に電話をかけられそうな時間までじっと待つことに。
やっと電話をかけると、パパが出た。パパの声を聞いたとたんに涙が流れ、止まらなくなった。
またGが出たことから話すと鼻で笑われたが、私が本気で怖がっているとわかったのか、とにかく少し眠るように言われた。ママとも話したかったが、そのときはできなかった。
しばらくするとママから電話が来た。
「何やってんのよ、アンタ」
みたいに軽く言われたが、まだ不安で吐き気やしびれがあるのでその対処法を教えてもらった。
Gくらいどこにでもいるんだから気にするなと言われた。
ネットで得た情報から、かなり効果があるというG対策グッズを買いに行き、早速試した。
部屋の掃除をしてから部屋の隅におくものなのだが、昨夜の悪夢を思い出し吐き気は治らず、休み休み行ってようやくグッズを試すことになった。
パパはアパートの会社に電話してくれた。
「虫ぐらいで何だよって思ってんじゃねぇぞ!」
と言ってやったらしい。(笑)実際のところ、一人暮らしの女性から部屋にGが出て困るという問い合わせは多いそうだ。場合によっては週末にうちに来て直談判するつもりだったらしい。業者や会社の人の対応が悪かったらすぐ俺に言え、と言ってくれた。
朝電話したときは鼻で笑って「気にしすぎだ」としか言わなかったのに、やっぱり彼は私の父親なのだと思った。
今はなんとか体調も回復しつつある。食欲もだんだん戻ってきたし、電気を消して眠れるようにもなった。
Gの嫌う部屋を作るための研究や、部屋の整理整頓と清潔の徹底を最近の課題としている。