エクトール・ギマール(リヨン、1867年3月10日 ? ニューヨーク、1942年5月20日)はフランスにおけるアール・ヌーヴォーの代表者。

アール・ヌーヴォーという国際的な運動の中にあって、ギマールは孤立した狙撃手のようであった。彼はまったく弟子をとらず、学派もつくらなかったが、そのために彼は長らくこのアール・ヌーヴォー運動の脇役と見なされがちだった――この建築家は、著しく旺盛な創作活動を行ったわずか15年ほどのあいだに、彼自身渾身の、形式的にも文字どおり夥しい数の建築・装飾作品を製作したにもかかわらず、それらは後世には伝えられなかったのである。
しまなみ海道10thアニバーサリーコンペ委員会は、今年で開通10周年を迎える『瀬戸内しまなみ海道』の記念事業として、海道の魅力を引き出すための提案を6月30日(火)まで募集している。

デザインや建築の分野からのプロモーション計画など、プロフェッショナルな企画はもとより、小学生によるスケッチなども含め、しまなみ海道の魅力を多面的に引き出す提案が求められる。

審査員には妻有越後トリエンナーレの総合プロデューサーでもある北川フラムや、建築家・伊東豊雄など、地域にゆかりの深い人物が選出。なお、8月31日(月)には二次審査が、青山のスパイラルホールで公開プレゼンテーションとして行われる。

「日本のエーゲ」海とも称される独特の風景美を活かし、新たな10年に向けた地域価値創造を目指す活動となっている。

『しまなみ海道10thアニバーサリー企画提案公募』

募集期間:2009年4月29日(水)~6月30日(火)※当日消印有効
会場:今治市内及び東京都内

審査員:
伊東豊雄(建築家)
菅良二(しまなみ海道10周年記念事業愛媛県実行委員会副会長、今治市長)
北川フラム(アートディレクター、瀬戸内国際芸術祭実行委員会総合ディレクター)
グエナエルニコラ(デザイナー)
ひびのこづえ(コスチューム・アーティスト)

主催:
しまなみ海道10周年記念事業愛媛県実行委員会
しまなみ海道10thアニバーサリーコンペ委員会
近代建築の巨匠ル・コルビュジエ(一八八七-一九六五年)の設計した国立西洋美術館(台東区)など六カ国二十二カ所の建築群の世界遺産への一括登録をめぐって、ユネスコ世界遺産委員会の諮問機関「国際記念物遺跡会議」が十一日夜(日本時間十二日未明)、「延期」を勧告したことで地元では落胆の声が広がった。
(したまち支局取材班)

登録を目指すのは「ル・コルビュジエの建築と都市設計」。同区は吉住弘区長らが先月中旬、パリのユネスコ本部やフランス文化省を訪れ、地元の熱意を伝えたばかり。六月の同委員会で延期が決まれば、再審査にはさらに約一年半かかるが、区は十五日に世界遺産登録推進室を新設、「勧告の詳細な内容を入手し対応を考えたい」と巻き返しを図る。

同美術館では、六月四日から開館五十周年記念企画展「ル・コルビュジエと国立西洋美術館」を開く。甲野正道副館長は「世界遺産登録をにらんだ企画だけに(勧告は)がっかりだが、データを集めるいい機会」と前向きにとらえる。

日本におけるコルビュジエ研究の第一人者の山名善之・東京理科大准教授は「登録に向けて重要なのは、地元が世界共有の財産として理解し、応援していること」という。上野公園や商店街には、世界遺産登録に向けた旗や横断幕が掲げられ、区が企画した同美術館見学会は昨年四月から計二十六回に上った。山名准教授は「台東区の盛り上がりは目に見える形で出ている」と活動を評価する。

山名准教授によると、コルビュジエの文化会館や集合住宅のあるフランスのフィルミニ市では「コルビュジエ美術館」を建設。教育現場でもコルビュジエが提唱した新しい都市のあり方を取り入れ、多くの観光客も訪れているという。