http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070430-00000006-san-bus_all
大手ゼネコンの竹中工務店は、社寺仏閣など日本の伝統建築の設計、施工の専門家で構成する専門部署を立ち上げた。伝統建築に精通したエキスパートを集め、組織としての対応力を強化するのが目的。専任者を配置するとともに、営業、生産、技術開発の本社部門と本支店設計部門でそれぞれ伝統建築の担当者を任命する。受注から設計、生産までの連携を強め、受注拡大につなげる考えだ。
専門部署は「伝統建築グループ」。設計本部内に新設し、専任社員3人を含む12人で構成する。
同社は、平城京朱雀門(奈良市)、成相寺五重塔(京都府宮津市)の復元や、鶴岡八幡宮舞殿(神奈川県鎌倉市)の制震改修を手掛けるなど、江戸時代初期の創業以来、社寺などの伝統建築の設計施工や改修で業界トップクラスの実績を持つ。木造建築の構造特性を高い精度で把握する解析技術や、伝統建築物への免震・制震技術の導入などに対する評価も高い。
これまでは、社内に分散していた専門家がプロジェクトごとに集まる形式だったが、専門部署を設置して本社部門と各地域の本支店に在籍する技術者を集め、組織体制を強化する。また、伝統建築分野における技術・ノウハウの継承や人材育成を図る狙いもある。