http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070417-00000005-ryu-oki
沖縄文化史研究者で型絵染作家の人間国宝、故鎌倉芳太郎氏が大正末期から昭和初期にかけて沖縄の文化調査のため撮影した写真や収集した資料計397点が東京の鎌倉家から新たに見つかり、長男秀雄氏から県立芸術大学(宮城篤正学長)にこのほど寄贈された。これまで確認されている中で最古とみられる紅型衣装の一部が保管されていたほか、紅型宗家・沢岻家が模様や色の見本を残した「文様図案帖(ちょう)」の現物が初めて確認された。
鎌倉家から芸大への資料の寄贈は4回目。芸大が収蔵する、芳太郎氏が沖縄の工芸品や建築物などを撮影した写真2080点と「鎌倉ノート」と称される調査ノート81冊は2005年3月に国の重要文化財に指定された。芸大は今回新たに見つかった写真資料242点も重要文化財として追加申請するという。
芸大によると、最古とみられる紅型資料は約500年前に久米島の伊敷索(なは)按司の妹とめいが着用していた衣装の切れ端で、県立博物館所蔵のものと同一という。そのほか、刊本類や陶磁器なども寄贈された。
16日に那覇市の同大付属図書・芸術資料館で開かれた会見で、宮城学長は「今回、新資料が見つかったことはビッグニュースだ。資料は県民の宝であると同時に日本の宝。大切に保存、調査研究し、公開したい」と述べた