http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070416-00000025-kyt-l25


滋賀県近江八幡市の近江兄弟社学園にこのほど、世界平和を願う「ヴォーリズ平和礼拝堂」が完成した。5月19日に仏教や神道などの各宗教界の代表を招き、宗教の壁を超えて世界平和を祈る集いを初めて開く。
 平和礼拝堂の建設は、同学園の創立者で米国出身の建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリズ(1880-1964)が来日して100年を迎えた2005年の記念事業の一環として計画。昨年から同学園本館の改築に合わせて造っていた。
 戦時中、ヴォーリズは長野県軽井沢町に幽閉されながらも平和を主張する詩「アメリカに訴える」を発表。母国の米国に向けて「はじめの愛に立ち返れ」と戦争の終結を呼びかけるなど終生、世界平和の大切さを訴え続けてきた。
 平和礼拝堂は同学園本館5階にある。広さ約550平方メートルで半円状に550席が設けられている。平和を祈る集いは「ヴォーリズ平和礼拝堂献堂のつどい」として催す。
 地元の日牟礼八幡宮をはじめ、近江八幡市仏教会、比叡山延暦寺(大津市)や多賀大社(多賀町)、同志社大(京都市)などの宗教関係者約100人を招待。各宗教会代表が平和祈願のメッセージを読み上げる予定。
 同学園の道城献一牧師(63)は「ヴォーリズが亡くなり21世紀になっても戦火はやんでいない。他宗教や地域の人にも開放し、平和への祈りを発信していきたい」と話している。