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京都の居住文化を継承し、地元の建材や職人を使った「京都まちなかこだわり住宅」のモデルハウスがこのほど、京都市東山区内に完成した。市景観・まちづくりセンターなどが設計コンペを開き、昨秋から中京区の住宅販売会社が建設していた。地蔵盆にも活用できるよう土間を広くし、床の一部を漆塗りにした。15日午後1時半から見学会を開く。
「現代京都都市型住居研究会」のメンバーで建築家の魚谷繁礼さん(29)=東山区=ら3人が共同設計し、昨年3月のコンペで優秀賞を受賞した。
三条通北裏白川筋西入ルに完成したモデルハウスは、町家風の木造2階建てで床面積は約130平方メートル。敷地奥に庭を造り、近隣の家からも庭を眺めたり、井戸端会議ができるようにした。
京北産のスギとヒノキを林業家から直接購入した。各建材をどこに使うかを綿密に打ち合わせて丸太を無駄なく使用し、費用を抑えた。壁には綾部市特産の黒谷和紙を、玄関先には京焼のタイルを張った。表具は東山区の工房が手がけた。
同センターや建設した住宅販売会社は「京都まちなかこだわり住宅」の普及を目指しており、2軒目以降は一坪60万円台での販売も可能という。魚谷さんは「この庭のように隣近所と共有できる空間が広がれば、家の垣根が低くなり、地域の人々のつながりも強くなるはず」と期待する。
問い合わせは市景観・まちづくりセンターTel:075(354)8701。
完成した「京都まちなかこだわり住宅」のモデルハウス(京都市東山区)