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【浦添】浦添市は6日、将来のまちづくりの方向性を示す市景観まちづくり計画(素案)を策定した。昨年8月から計画策定に向け論議を重ねてきた市景観まちづくり市民会議が同日、儀間光男市長に同計画の積極的な推進などを求める提案書を手渡した。計画は建築物や工作物の届け出に加え、市独自に墓園の開発にも一定の基準を設け、悪質な行為には勧告・命令が行える。重点地区に浦添グスクのある仲間地区を指定し、さらに細かく規制していく方針だ。
 計画の理念は「てだこ市民によるウラオソイ風景づくり」。市民が率先して取り組む協働の景観まちづくりを目指す。
 建築物の新築・改築・移転・外観の模様替えなどの場合、都市用途の商業地域や工業地域では、高さ20メートルを超えるものか面積1千平方メートルを超えるものが届け出対象となる。住宅地などそれ以外の区域では高さ13メートル以上か面積500平方メートル以上。
 擁壁や柵、垣、塀などの工作物は高さ3メートルを超えるものが届け出対象。開発行為では、土地の区画形質の変更とともに墓地を加え、面積500平方メートルを超えるものなどが対象となる。
 特別重点地区の仲間地区は、浦添の中の浦添(ドゥームラ)と称されており、これまで地域住民が主体となった「仲間まちづくり塾」で景観まちづくりの将来像を検討してきた。同地区では「水・緑が感じられるてだこの城下町(グスクまち)づくり」を基本に、地域資源や街並みなどのルールづくりに取り組む。
 同計画を基に、6月の議会で条例案が審議され、可決されれば周知期間を経て来年1月からの施行となる。条例制定は県内では石垣市に次いで2番目となる。
 同市民会議の池田孝之代表は「浦添市の景観については県内でも注目されている。歴史を大事に緑を増やし、見える形をつくってほしい」と要望。儀間市長は「市民会議の皆さんのご苦労に感謝する。計画を精査、検討し真摯(しんし)に反映させていきたい」と話した。