http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070329-00000004-agara-l30
みなべ町は、同町埴田の国民宿舎紀州路みなべの耐震改修を2007年度に行う。紀州路みなべは、建築基準法の耐震基準が強化された1981年より前に建てられた建物があり、町は06年末に耐震診断をした。対象の建物は、70年に建設した本館のロビー部分(地下1階、地上2階建て、延べ1817平方メートル)と、73年に建設した客室棟(地上3階建て、延べ1362平方メートル)の2棟。
耐震診断の数値については、宿泊施設で公共性が高い上、災害時の避難場所に指定されていることから、日本建築防災協会の指標より厳しい文部科学省の数値を参考に「倒壊の恐れはない」とされる評点0・7以上の強度を持つよう改修する。
今回、耐震改修をする客室棟の診断結果は、0・49~1・62だった。改修後は0・83~2・2に強化されるという。
耐震改修の工法としては、8カ所のコンクリート柱に鋼板を巻いて柱の強度を高める▽窓部分の一部や、柱と柱の間のコンクリート壁のない所など2カ所に補強壁を増設する▽地震の震動を吸収するゴムなどの材質のもので4カ所に耐震スリットを設ける。事業費は1480万円。
本館の客室部分(地下1階、地上3階建て、延べ2090平方メートル)は92年に改修工事をしており今回耐震診断から外した。しかし、本館ロビー部分の耐震結果は、0・23~0・89だった。将来的には、耐震改修をし、0・82~1・71に補強する予定。
玄関の増設工事は85年のため、耐震診断の対象にはならなかった。別の客室棟(3階建て、延べ891平方メートル)も96年に建てられているため、対象から外した。
改修工事は6月ごろから3カ月程度。工事による休館はしない。