http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070320-00000057-sph-soci
東京都知事選(22日告示、4月8日投開票)に出馬表明している世界的建築家の黒川紀章氏(72)が19日、車中が丸見えの“選挙カー”を報道陣に公開した。実際の選挙戦での使用はNGだが、総額1000万円のビックリ車を前にして誇らしげ。
黒川氏が19日、念願の選挙カーを披露した。ワゴン車「シボレー」を改造した特注品で車両本体約600万円、改造費約400万円の計約1000万円をかけたゴージャスなものだ。その名も「モバイル・ストリート・カフェ」。
運転席に座るなど、大はしゃぎの黒川氏は、日本の選挙カーの美的センスの欠如を指摘。「(候補者の)名前とかは一切、書きません。さわやかでおしゃれなイメージを出したい」と話した。
4日前に発注し、千葉県の自動車業者が徹夜がかりで仕上げた。真っ白な車体の後方部分には、直径約1・5メートルの円状のガラス窓を左右、後ろ3か所に設置。イメージカラーの緑で縁取られている。夜には「光の塊が町を通り過ぎていく」イメージだという。
車内には白いいすやソファ、テーブル、コーヒーメーカーなどを配備。天井は開閉式で「桜の花が入るようになっている。中では『いいちこ』を飲む」という。
この日、黒川氏は報道陣との会見を終えると、すぐさま出張地のマレーシアに旅立った。だが、その直後、自慢の選挙カーに選挙管理委員会から待ったがかかった。
黒川氏の事務所によると、選挙カーは〈1〉乗用車であること〈2〉10人以下の乗り物〈3〉四駆で2トン以下であることが原則。だが、今回の車は、大きすぎる点と改造車であることが、〈1〉の「乗用車」としてみなされない可能性が高いという。
事務所では「22日に『新党共生』が確認団体となりますので(今回の車は)政治団体の“宣伝カー”として使用する予定です」と説明。“宣伝カー”は街頭演説や休憩などに使うことができるが、候補者本人が乗って継続的に移動したり、名前を連呼することなどはできないという。今後、事務所では移動手段として使う正規の選挙カーを探す予定だ。