http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070319-00000213-mailo-l27


国の文化審議会は16日、関大の「簡文(かんぶん)館」(吹田市)など府内6件を新たに文化財に登録するよう答申した。府内の登録文化財建造物は163カ所415件となる。【大場弘行】
 新たに登録される文化財は以下の通り。
 ◇関西大学「簡文館」(吹田市山手町3)
 1928年に図書館として建設され、55年に円形の閲覧室が増設された。円形部分は戦後建築で初の国重文指定を受けた「世界平和記念聖堂」(広島)を手がけた建築家、村野藤吾の代表作の一つとされる。
 ◇旧大阪市中央消防署今橋出張所(大阪市中央区今橋4)
 大阪倶楽部や旧住友銀行本店など大正期の建物が残る一角にある。鉄筋コンクリート3階建てで、現在はレストランだが、せん塔アーチ窓の意匠や消防署の赤ランプなど、当時の外観を今にとどめており貴重という。
 ◇小林新聞舗店舗兼住宅(大阪市平野区平野本町4)
 平野中央本通商店街に面した明治期創業の朝日新聞販売店。現在の建物は29年のしゅん工で、鉄筋コンクリート2階建ての店舗と、木造平屋建ての居住部分がある。洋風と和風様式が一体化した点が時代の特徴を表している。
 ◇村司家住宅主屋(豊中市蛍池中町2)
 元は、幕末に建てられたとみられる平屋でかやぶきの典型的な農家建築だった。だが、52、53年に華道のけいこ場として数寄屋風の2階を建て増した。農家と数寄屋風の建築を巧みに合体しているという。
 ◇樟蔭学園樟古館旧洗濯室、旧試食室(東大阪市菱屋西4)
 18年につくられ、洗濯や調理実習などに使われていたが、69年に移築して「樟古館」と改称。今はクラブ活動などで使用されているが、屋根のせん塔飾りなどから、洋風を意識した大正期の意匠の特徴がうかがえる。