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不法滞在状態のため入管に摘発された湖南市のカルロス・カジャスさん(43)=ペルー国籍=一家4人の在留特別許可を求める運動で、カルロスさんの長女カルラさん(19)や長男アロンソさん(17)の友人らが18日、同市の三雲公民館に集まり、2人を励ます集会を開催。参加者たちは、一家が日本に引き続き住めるように支えていくことを確認していた。【服部正法】
◇在留特別許可求め署名活動
カルロスさんが91年、日系人と偽って来日し、妻メルセデスさん(44)と2人の子どもを呼び寄せた。数年後にビザ更新が許可されず、不法滞在状態に。カルロスさんが建築関係の仕事で生計を立て、カルラさんは石部高を卒業。アロンソさんは現在野洲高の2年生だ。大阪入管が先月、一家を摘発。子ども2人は仮放免されたが、両親は入管に収容中。一家送還や両親のみの送還で親子離別の可能性もある。
野洲高のPTAや生徒有志が、法相に一家の在留特別許可を求める署名活動などを展開。県内の教員らも支援活動に乗り出した。集会は、署名活動を行う「カジャスさん一家を支える地元湖南市有志の会」の主催で、子ども2人の友人など約40人が参加。カルラさんの小学校からの友人で同会代表の関口陽香さん(20)が「元のように家族で暮らせるようにしてあげたい。本当に仲のいい家族で、カルラの楽しい面は家族がいるからこそだと思う。署名に協力を」と呼びかけた。
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カルラさんはある短大の入試に合格したが在留許可がないため入学を認められなかった。「友だちは夢に向かって進んでいけるのに、自分は何をしたらいいいんだろう」と落ち込んだ時期があった。「父さんは(不法入国という)法律違反をした。でも悪いことはせず、朝から遅くまで働いて汚れた服で帰ってくる毎日だった。今の自分があるのは父が家族の幸せのために日本で働いたから」と訴える。アロンソさんは長い間、ビザがないことを友人に言えなかったが摘発された翌日、友人に打ち明けた。「『(ペルーに)帰れや』と言われたら参っていたけど、みんな『(在留のために)協力するわ』と言ってくれた。めっちゃやさしかった」。友情が逆境を支えている。
支援集会が25日午後2時、野洲市小篠原の「コミュニティーセンターやす」で開催される。