http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070317-00000047-mailo-l08
◇反対派「住民の勝利」 今後は規制対象6階以下に縮小
つくば市が20日から一部の住宅地で建築物の高さを18メートルに規制する前に、マンション建設に踏み切る「駆け込み工事」が相次いでいる中、同市千現1に14階建て(高さ43メートル)のマンション建設を計画していた事業者が、反対住民で作る「千現1丁目の住環境を守る会」(阿久沢忍会長)に、今月中の着工の断念を伝えていたことが分かった。今後は同市の「高度地区指定」を受けるため、事業者は高さを6階以下に縮小されるという。 計画ではマンションは、地上14階、地下1階。同会によると、事業者が土地を取得したのは同年5月で、今年2月の着工予定だった。 同会は昨年9月に計画を知り、建設反対を表明。また、同年12月には、予定地の解体作業日に、幅2・16メートル以上の車は地区内の道路を通行できない道路法を根拠に、トラックの搬入を阻止するなど、法律を駆使して、計画の縮小を求める運動を展開していた。 計画撤回の理由について事業者側は「県の景観形成条例で定めている申請を規定の30日前にしていなかった。また、高度地区の施行もあり、住民の法令順守を求める声を守った」と話していたという。毎日新聞の取材に事業者側は「住民に説明した通り。特に話すことはない」と話した。同会は「住民の勝利だ」と語った。 マンション問題に詳しい法政大法学部の五十嵐敬喜教授は「駆け込み工事は、事業者が強行するのがほとんどで、行政と市民の意欲が勝った結果。こういった例は珍しく、新しいルールになるのでは」と話している。【栗本優】 |