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川口市が市内全域の建築物などの高さを制限することになった。基準を定めた「市景観計画」を既に策定。計画実現のための「市景観形成条例」を3月議会に提案しており、可決されれば、計画を告示の上、10月1日から制限を実施する。最高限度は15段階に分け、100メートル以上の超高層建物の建設は禁止する。市全域を対象にした高さ制限は全国でも岐阜県各務原市に次いで2番目。
 景観計画や条例は、04年制定の景観法に基づくもの。市条例では、届け出・勧告制を導入。建築計画の事前届け出を義務づけ、市長は、景観計画に反した場合は勧告し、従わない場合はその旨を公表できる。
 計画で定める建物の最高限度は、最低は高さ10メートル(市街化調整区域で建物の容積率100%)。最高は100メートル(商業地域で容積率400%・敷地面積1500平方メートルの場合など)。同市元郷2のエルザタワー(高さ183・55メートル、55階建て)や同市川口1の第一工区キュポラ住宅棟(119・2メートル、34階建て)のような100メートル以上の建物はどの区域でも今後は建設できない。
 景観計画では建築物などの形状、色彩、敷地内緑化などの基準も規定。一方、屋外広告物については点滅する光源に対する制限や、市街化調整区域を広告物の表示禁止地区に追加する「屋外広告物条例」を提案している。岡村幸四郎市長は「計画が目指す『多様な景観で創られる水と緑の美しい都市』を実現したい」としている。【森国郎】