
ED(勃起不全、勃起障害)には、勃起に関わる血管や神経などに障害があることで起こるもの(器質性)と、心理的な理由によって生じるもの(心因性)とがあります。
このうち、心因性のEDは、ごく日常的にみられる心理的要因によって引き起こされるものと、心の奥底にひそむ心理的要因によるものとに大別されます。
不安な気持ちやストレスなどが高じた「心のかぜ」(うつ病)が心因性EDの原因となることもあります。近年増えてきた、うつ病とEDとの関係を探ってみましょう。
男性うつ病患者さんの半数がEDの恐れ?心因性EDを引き起こす原因のひとつである「ごく日常的な心理的要因」には、過去の性交の失敗からくる不安、失恋や夫婦間のトラブル、仕事からくる不安やストレス、離婚などが挙げられます。
もうひとつの原因である「心の奥底にひそむ心理的要因」としては、怒り、憎しみ、ねたみ、愛憎葛藤、成長過程におけるさまざまな障害、幼児期の精神的外傷などが考えられます。
不安な気持ちやストレスは、人間の根源的な欲望のひとつである性欲を減退させることがあります。特に、うつ病では、男性患者さんの半数がEDにかかる(かかっている)ともいわれています。
このため、うつ病で受診する際、窓口で渡される問診票に、性欲やセックスに関する項目が設けられている場合もあります。それほど、EDと深い関係にあるということでしょう。
上司との人間関係で、心のかぜに
不眠、イライラ、意欲減退