東日本大震災で思ったのはネット上では曖昧で断片的な情報を、自分で精査せずに周りに流してしまう人の多さだ。 「拡散お願いします!」 と回ってきたコスモ石油のチェーンメール等がそうであり、また最近は「東電が信じられない!」と自分の頭で考えず原発に関する色んな人のサイトやブログをリンクした日記を「広めてください!」と書いてる人がmixiで目立つ。確かに東電は隠蔽体質はあるとは思うが、大学で専門的な教育を受けた訳でもないのにいきなり「にわか原発専門家」になってしまう人の方が個人的には遥かに怖い。 著者のスマイリーキクチさんは、ある凶悪事件の主犯とたまたま同じ地区に育ったというだけで「殺人犯」扱いされてしまった。 これはその闘いの記録である。 読んでいて辛くなるときもあるが、幾つかの優しい人に出会い事態は少しずつ進展していく。 インターネットは便利だが、使い方を間違えると人に回復不能な傷を負わせてしまうということがよくわかる。 また、匿名で逃げれるというのも幻想だ。 インターネットの中の玉石混合の情報を自分の頭で考えて、匿名に逃げ込まず、きちんと意見を言う。 そういう意識が徹底していたらスマイリーキクチさんのような犠牲者は出ないと思う。 俺も気をつけてネットを使いたい。

— Amazon: 突然、僕は殺人犯にされた  ~ネット中傷被害を受けた10年間: スマイリーキクチ