ウフンミ御嶽(うたき) | 沖縄の裏探検

ウフンミ御嶽(うたき)



西原(にしはら)町の嘉手苅(かでかる)集落を南北に通る国道329号沿いに小さな丘があります。
ここは上之松と呼ばれる地で、この丘の頂上にウフンミ御嶽という拝所があります。
内間(うちま)集落の前にある事から『前ヌ嶽(めーぬだき)』とも呼ばれます。


丘の入口に小さな拝所があります。この拝所の性格は不明です。


上に向かって石段がありますが所々で歪んでいます。


頂上に着くと拝所が見えてきます。


近づいてみると屋根の部分が壊れていて番線らしき物で補強されていました。


内部には石製香炉が置いてあります。

この拝所は琉球國由来記の『大嶽 』と考えられていて、神名は『 真南風ノアナ真コチアナ真シラゴノ御イベ』となります。
ここは神女の就任の場でもあり、神女に神名を授ける場所でもあったので『ウナージキヌ(御名付け)御嶽』とも呼ばれました。


丘の背後にも1基の拝所があります。これがここと関連するかは不明です。


その拝所のすぐ側の木の下にこの様な拝所もありますが、これは民俗学的な物ではありません。


丘の裏側に回り込むと小さな階段があります。


そこを上がると上に拝所があります。この拝所もどういったものかは不明です。
ウフンミ御嶽がある場所は嘉手苅集落の発祥地とされているのでこうした拝所は集落に関連するものかと思います。

昔は木々が繁っていた森になっていたそうですが、戦後に様変わりしたようです。
今は国道のすぐ横にある丘ですが嘉手苅集落の聖地として大事にされています。