御神屋(うかみやー) | 沖縄の裏探検

御神屋(うかみやー)



南風原(はえばる)町大名(おおな)の大名公民館裏に大名の御神屋という拝所があります。
大名公民館に行く階段を上がります。


公民館の玄関を回り込む様に進んで横から裏側に行くとコンクリート製の拝所が見えてきます。


御神屋は公民館の裏手にひっそりとあります。


拝所の中には2基の石製香炉があります。
左側は3つのニービ(砂岩)を合わせた物で、右側は1つの石が置かれています。
沖縄では3つの石を火神(ひぬかん)として祀るので、左側は火神としての拝所であると思います。
拝所前の石碑の下に『う神の由来』があります。碑文によると、この拝所は昭和2年の旧暦9月23日に設置されたとあります。

当時、集落ではボヤ騒ぎが続いており、その時にモー小(広場)にあった鉄棒に白い鳥が止まっていて北に飛んでいくとの噂がありました。これは災いの前触れとも言われました。

そこで集落守護の拝所を設置する為に、大名集落から子(ね、北)の方位にある弁ヌ御嶽(びんぬうたき)から神様をウンチケー(招聘)して祀りました。
弁ヌ御嶽は琉球時代に首里グスクを中心にした風水において四神獣の一つである玄武(げんぶ)とされ、中山(ちゅうざん)地方の鎮守を担う聖域でもありました。

大名集落は1951年に行政区として新設したというので昭和では26年となります。
御神屋はそのまま大名集落の鎮守の拝所として今も大切にされています。