「普通ではない結果を生みだしたいと思っている、ごく普通の人々のために」
これまで世界で起こってきた様々な社会変革の事例を紹介している本。



誰が世界を変えるのか ソーシャルイノベーションはここから始まる

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大きな変化の始まりというのは、

『もしも、あなたの言葉が世界を動かすとしたら』 マーガレット・ウィートリー
http://ameblo.jp/quotations/entry-10268776403.html

とも共通しているのだけれど、ある人たちのある小さな行動からに他ならない。


始める前から大きな成果を見ているのではなく、それをやらずには
いられないからやるという、始まりは本当にシンプルなのだということを
あらためて認識します。


今どんなことが起こっているのか。
自分は何をせずにはいられないのか。


読んでいるうちに、自然に気づいていく。
「知ること」から始めよう、「話すこと」から始めようと、
また新たに思いを強くしました。



そして大きな流れをじっと見る。

それは感じるとか、導かれるとか、そういう表現が近いかもしれないけれど
確実にそこにあることに、たくさんの人が気づいている。


その流れの中に身を置いて、自分ができることに
誠心誠意取り組んでいくことが、大きなイノベーションのうねりを
増大させることになるのではないかと思っています。


大きな変化が訪れることを、頭よりも先に体が感じている。
そう思う今日この頃です。


以下、抜き書き。

心に響きます。




とても複雑で手に負えそうにない社会問題に、どう向きあえばいいのだろう?
現状を不安がって批判するだけの人や、明るい未来をただ願うだけの人ではなく、
大きな変化をうみだす、口先だけではない有能な人になるには、どうしたら
いいのだろう?
こうした疑問に答えることを本書はめざしている。



キャンベルによれば彼ら(ヒーロー)は行動を始めるにあたって、使命、つまり
無視できない強いメッセージを世の中から受け取っている。重要なのは、
使命は無視「できない」というところだ。



問題に直面したり、使命を感じたりするのは、システムの方でも変化の準備が
整ったというサインかもしれない。たとえば、社会の反響が予想外に大きいのは、
準備が整ったことを告げている。



私は腹が立った。自分に腹が立ち、自分の率いる経済学部にも、この問題に
対処しようとも解決しようともしてこなかった大勢のインテリの教授たちにも
腹が立った。



変化を起こすには、自分の偏見や盲目、恐れ、そして創造も破壊もできる
自分自身の力に気づき、それと向き合わなければならない。



変化に必要な初期の力と資源は「つながり(connection)」を通じて見つかる
ことが多い。つまり、情熱や時間やエネルギーを主な資源とする、旅の道づれ
や同好の士どうしが団結してつくるコミュニティを通じて見つかることが
多いのだ。これがうまくいくと、コミュニティは社会運動になる。

社会運動になれば、「衝突(confrontation)」のドアが開く。つまり、金銭や
権威、利用権の大部分をコントロールしている体制側が変化の要求に抵抗
したとき、衝突する可能性が生まれるのだ。

そして、システムを転覆ではなく転換させたいなら、改革側と体制側の
「協力(collaboration)」が不可欠だ。



真実には二種類ある― 一つは「表層的な真実」であり、その対極は明らかな
誤り。もう一つは、「深層的な真実」で、その対極は同程度に正しい。
強力な他者は、「敵か味方か」ではない。両方なのだ。



「集合的沸騰」 エミール・デュルケーム
人間どうしの相互作用のパターンがもたらす自然な副産物。
「全員が同じ考えや同じ感情を共有する状況で、人が集合し、互いに直接的な
交渉をもつときにもっとも激しくなる」
普通ではないエネルギーを発生させる。
考えや目的意識の共有によってかき立てられる。



ソーシャルイノベーションの探求において逆説的なのは、リーダー個人の姿を
無視するのでもなく、かといって自己組織化――局所的(ローカル)な状況を
評価し、大域的(グローバル)なパターンを生みだすような形で行動する
関係者の一人ひとりの能力――を見逃してしまうほどリーダーばかりを分析
するのでもないということだ。



社会起業家と「集合的沸騰」の関係は、一種のダンス、あるいは振動の
ようなものだ。個人レベルのフローには、焦点、フィードバック、スキルが
必要だ。だが、集団レベルでは、何かそれ以上のもの、ある種の成り行きまかせ、
創発の可能性に対するある種の信頼、あるところでティッピング・ポイントに
達するという信念。その創発を促す単純なルールがあるという感覚が必要だ。



OP2000 ボルン
自分は何をしているかほんとうにはわからないという謙虚さ
これが願望と創発のせめぎ合いであり、意図と創発という矛盾をはらんだ、
創発におけるリーダーシップなのだと思う。
創発は、人に内在する願望ではない。人はとにかく一刻も早く、秩序を望む。
創発を人に受け入れてもらう唯一の方法は、自分たちが何をしているかは
自分たちにもわからない、と全員に同意してもらうことだ。
もし、何をしているかわかるのなら、いまいる場所にいないはずだからだ。



トランペット奏者 ウィントン・マルサリス
演奏でも、会話でも、最悪の話し相手、最悪の共演者とは
「あなたがしゃべっているとき、あなたの話を聞くのではなく、
次に何をしゃべろうか考えている人」



ソーシャルイノベーションの達人は、自分を見つけさせる方法を知っている
――こちらが身をまかせれば世界は何かを与えてくれるだろうと信じながら、
社会的なフローを見つけ、それに乗る方法を。世界は与えてくれるのだ。
何度でも、くり返し。



高慢な視野の狭さや自信過剰の尊大さほど、確実に成功を悲劇に変える
ものはない。成功すると、変化し続けることに抵抗感が生じ、その変化に
適応する能力を失い、過去の成功にあぐらをかいてしまう恐れがある。
個人であれ、組織であれ、傲慢にはなりやすいものだ。



社会変革の成功者には、共通するスキルとマインドセットがある。
一つは、パターン認識。もう一つは、戦略的な大きな見通し(ビッグ・ピクチャー)
で考えることだ。また、「情報」を「知識」に変換するスキルも大切だ。