今までも何度か膝に何か引っかかったような感じになったことがあるが、


今回、突然に起床時から膝が伸ばせなくなり、痛みが起こる。


そのまま一日が経過したが元に戻らないと、ご家族に付き添われてご来院されました。



来院時においても、右膝関節屈曲45度まででロッキング、それ以上の伸展は不可能で、

疼痛が継続している状態でした。



Bモード(超音波画像観察装置)で観察したところ、

内側の関節裂隙の狭小化と、外側の半月板が外方に逸脱しているのが観察できます。



右膝の半月板のロッキング(噛み込んだ状態)を疑い、

徒手整復において、半月板のロッキングを外す整復を行いました。




整復後は、完全伸展が可能になり、痛みも軽減したとのことで、

ギプスにて軽度屈曲位に固定をし、松葉杖の歩行を指示しました。



膝が、曲がったままで、激痛・・・そんな得も言われぬ恐怖があったといいます。


治療後、膝も動き、痛みも軽減したので、少し落ち着かれた様でした。

今後も経過をみていきたいと思います。



半月板とは?・・・大腿骨(モモの骨)と脛骨(スネの骨)の間にあり、膝の動きをスムーズにする働きをします。クッションの役割も果たし、膝の一部に大きな負担がかかることを防ぎます。


ロッキングとは?・・・この半月板が膝の関節の間で、噛み込んでしまう状態をいいます。激しい痛みを伴い、何度も繰り返すと膝の変形性関節症の原因にもなります。