この度、麹町白石接骨院で行われた

【基礎医科学セミナー】2日間、参加してまいりました。


その間、院長ひとりでの対応となりまして、

患者様には大変ご迷惑をお掛けいたしました。


セミナーを通じて、臨床において忘れてはならない視点を学びました。

自分の勉強も含めて、ブログに載せておきたいと思います。



人の身体の細胞の数は、約60兆個といわれてきましたが、

最近の研究論文では、約37兆個ではないかという発表もあります。


Eva Bianconi, et al. “An estimation of the number of cells in the human body.” Annals of Human Biology, November-December 2013, Vol. 40, No. 6 , Pages 463-471


この細胞を重さに換算すると

60キロの体重の人で、約297.6グラムだそうです。(驚きでした)


水分が60%で36キログラム、

細胞外基質(コラーゲンなど)がなんと24キログラムもあるということになります!


その細胞外基質を細胞は日々作っています。



↓大阪大学蛋白質研究所 蛋白質化学研究部門のHPよりお借りしました


【インテグリン(細胞接着因子)】を例にしますが、

細胞はほぼこのようなメカニズムで働いています。


外界からの刺激(メカニカルな刺激)

細胞外基質とくっついている細胞膜上のインテグリンを刺激

細胞内のセカンドメッセンジャーが次々にリン酸化

核内にシグナル伝達

転写因子の活性化

m-RNAの合成

リボゾームに運ばれタンパク質が合成される



かんたんに言えば、

良い刺激を受ければ良いコラーゲンを、

悪い刺激を受ければ悪いコラーゲンを作りだしてしまうのです。



こういったことが身体の中で起こっているのです。

常に注意して治療を行う必要があり、日々このような勉強を怠ってはなりません。



また、インテグリンの研究は、がんの研究から始まっています。


インテグリンは細胞接着分子ですので、がん細胞の転移、

インテグリンはシグナル伝達系を動かしますのでがん細胞の増殖にも関与します。


白石洋介先生は、現代の医科学は、

このようながんの研究などから生まれていることを忘れてはいけないとおっしゃっています。


なぜなら、このような大きな視野でものを見ないと、

柔道整復師の都合の良いように現象を誤認してしまうからだそうです。


大変勉強になりました!


最後までご覧くださいましてありがとうございます!!