※使用した画像はNHKの公式HPや、録画したドラマのデータから

抽出して利用しております。全て批評目的の引用であり、他意はありません。


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平清盛第16話「さらば父上」Vamos流解釈1 いきなり「源為義のターン」編!

の続編です

あらすじ

安芸守に任じられた清盛は郎党たちと安芸へ渡り、国府の官人や
嚴島神社の社司・佐伯景弘から歓待を受け、海の幸も、山の幸も

豊かなこの地に強い愛着を覚える。
一方、忠盛は突然、体調を崩し寝込んでしまう。
心配する家貞に忠盛は、清盛の実母・舞子に言われた

「夢中に生きていればなぜ生きているのかがわかる」
という言葉を最近思い出すが、その答えがいまだにわからないと告げる。


鳥羽法皇から申し渡された人事で注目すべきは、宝塔再建現場の

現場監督であった清盛の安芸守への任官です。

平安時代の受領はかなりの権限を有しており、収入も多かった

ことから、上位職に就けない中級・下級貴族達は少しでも

多くの収入が入る条件の良い国の受領になるべく有力者に

接近し、任官運動をしたといいます。なんでも受領を1期(4年)

務めあげると、かなりの蓄財が出来たといいますから、当時の受領は

約得な官職だったようです。土佐日記を記した紀貫之や、更級日記

作者の実父である菅原孝標あたりが有名受領階級の貴族です。


そんな受領の中でも安芸はそれなりに条件の良い国ですので、

清盛の安芸守任官で平氏は一層財力を増したことでしょう。

そして清盛が安芸の受領となって同国との縁が深まったことが、

後の厳島神社の大改築に繋がっていったのでしょう。

といったところが歴史的にみた清盛の安芸守任官の意義なのですが...



徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

「安芸の海じゃビックリマーク

ドラマでの清盛は、殆どピクニック気分ではしゃぎまくり...

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「懐かしいの、兎丸。海賊だった頃のお前と

会ったはこの辺りの海じゃったビックリマーク



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「おいビックリマークあん時のお前えらいこと言うたな。

命預け、おもろいことさしたるとか何とか。

それで任された国が、ここかいビックリマーク


と兎丸にツッコミくらってますビックリマーク。海賊討伐時の清盛は既に

任官済みでしたが、父忠盛配下の一武将として討伐軍に参加

していただけの存在でした。しかし今度は国司としての再訪です。

現在で言えば県知事になっての再訪ですから、兎丸と出逢った時とは

清盛が全然違う身分になってるのに、こんなギャグで

安芸赴任の意味を語られてしまうとは...。ここでは清盛が

「安芸は豊かな国と聞いておるビックリマーク

と兎丸に回答するのですが、簡単にで良いので安芸の国の

当時のランクとか、任期を務めあげるとひと財産作れるとか

いった時代背景の説明が欲しかったところです。

源氏の棟梁たる為義さんなどはずっと検非違使に留められており、

鳥羽法皇に取り入った子である義朝が先に下野守に任官されて

ジェラシーを感じるといった一幕もあったくらいなのですビックリマーク


場面は京の忠盛邸に移ります。

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「あの幼い頃、海ではしゃいでおられた

平太様が、今では国司様でございますからなぁ。

時は流れるものでございますなぁビックリマーク


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「大方、こ度もはしゃいでおろうビックリマーク
さすがパパ盛、清盛の状態などお見通しです。

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清盛は今頃はしゃいでるだろうと言った後で、

ミキプルーン忠盛はせき込んで

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寝込んでしまいます。タイトルが「さらば父上」でしたので、

忠盛の死亡フラグが着々と成立している状況です。


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ここで番組が変わって「いい旅夢気分」じゃなかった、

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安芸の国府にて歓待を受ける清盛御一行の様子です。


国府の役人

「国司様、これらはみなこのあたりでとれたものにございます。」

清盛

「なるほど、海の物、山の物、いずれも豊かにとれるようじゃなビックリマーク 


「安芸の国は豊かな国だと聞いておる」という台詞の説明は

一応これで済ませた模様。そんな清盛の前に現れた一人の男。

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佐伯景弘と名乗ったその男は、安芸一国の守り神である

厳島社の責任者。ここで厳島神社再建フラグが成立ビックリマーク

翌日景弘の案内で清盛一行は厳島社に詣でるのですが...


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「これはまた、寂れたお社じゃなビックリマーク」と清盛が言うのですが、

確かに荒れ果てています。当時の世相から察するに、

各国の一宮とはいえ、場所によっては参拝客もまばらで

荒れ果てていた可能性は十分にあります。

そんな厳島社を擁する安芸国の国司に清盛が就任したこと、
及び後年の日宋貿易での瀬戸内海航路対策の一環として

清盛が厳島社を大々的に造営したのは、今日に生きる我々に

とっても歓迎すべき事柄であります。

「厳島は、島そのものが神として崇められております。」

と言うのですが、戦国時代にこの厳島で毛利元就の大勝負たる

厳島の戦いで戦場となりました。この戦いで勝利した元就は、

島の各地にこびりついた血の跡を徹底的に綺麗にして回った

という故事もあります。


佐伯景弘

「歓迎の舞にございます。どうぞお楽しみくださいませ。」


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というわけで巫女達による舞が始まったのですが、


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何か兎丸の様子が変だと思ったら...


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舞踊っている巫女達の一人に声をかけ、

「桃李ビックリマーク」と呼びかけています。

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どうやらかつての兎丸の海賊船にいた宋人の娘、

桃李が成長した姿であった模様。

良く分かったなぁ、兎丸。どうみても別人(当たり前だ)にしか見えんビックリマーク


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「おお、あの時の唐人(支那大陸人)かビックリマーク

と清盛も覚えていた様子。案外記憶力が良いらしい清盛。
一見桃李との再会に重きを置いたシーンに見えましたが、


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「確か春夜といったな。かようなところでまた会うとはな」

と桃李の兄にも声をかけてますが、


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この時と全然服装や雰囲気が違い過ぎて、少なくとも

私には同一人物に見えないビックリマーク


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「それにしても、この二人を見知っておいでとは、

これも厳島の神がとりもたれた縁ですなぁ」

と締めにかかる佐伯景弘。

次のシーンを見ると本命は兄の春夜だったことが判明ビックリマーク


清盛が海を眺めているシーンに移ります。

このシーンでは春夜の台詞を青字、清盛の台詞を赤字で表します。


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「清盛さまは宋に行ったことがおありなのですか」


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「まさかビックリマーク。何故じゃはてなマーク


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「その剣、海賊船でお会いした時から不思議に思うておりました。

それは最も強き者が持つ剣。いかにして手に入れられましたはてなマーク

いかにも唐突過ぎる、パパ盛から

授かった宋剣の伝説の剣設定ビックリマーク


ここで回想シーン。

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恐らく海賊と戦っているシーンと思われますが、

このシーンで宋剣を持っているのは、若き日のミキプルーン忠盛。

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その忠盛の雄々しき姿を羨望の眼差しで見つめる幼き日の清盛。

そんな回想シーンの後で、清盛は春夜に言います。


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「これはこの国で」 


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「この国で最も強き男から授かったビックリマーク


ここで清盛が言う最も強き男とは、間違いなくミキプルーン忠盛です。

しかし、清盛は何を基準にして忠盛を「最も強き男」と称している

のでしょうかはてなマーク権力であればタフマン白河法皇や、この時点におkる

治天の君の鳥羽法皇、藤原摂関家などにもまだまだ忠盛の力は

到底及びません。 


第一、春夜は何を根拠に

それは最も強き者が持つ剣。」

と言ったのでしょうかはてなマーク清盛が忠盛から授かった宋剣のことについて、

写真や動画も無かった時代に、どうして春夜にはそれが

「最も強き者が持つ剣」なんてことが分かったのでしょうかはてなマーク

唐突にそんなことを言われても、一視聴者としての私は

( ̄□ ̄;)ポカーンという反応しか出来ませんビックリマーク


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

それに単純に武芸の腕なら、この第16回ではまだ未登場ですが、

第18回で衝撃のデビューを果たした、平安時代というよりも日本史上

でも最強の男と思われる“平安時代のガンダム”こと

源鎮西八郎為朝の方が絶対的に強いですってビックリマーク


そんな私の疑問「何故それが最も強き者が持つ剣なのはてなマーク

という疑問をガン無視で、松ケン清盛はドヤ顔で

「この国で最も強き男から授かったビックリマーク

なんて言ってるのですから、またもや( ̄□ ̄;)ポカーンでありますビックリマーク

唐突に春夜が言いだした「伝説の剣」設定を、何の疑いも無く

受け入れているのですから、全く頭がお目出度い主人公松ケン清盛です。


第一、平氏には宝刀小烏丸があります。

小烏丸wiki からの引用


>平貞盛が平将門、藤原純友らの反乱を鎮圧する際に

天皇より拝領し、以後平家一門の重宝となる。>

というように、小烏丸は非常に由緒のある実在する刀です。

ですが、劇中では全くこの小烏丸には触れてないのです。

この次の回である第17回では源氏の宝刀「友切」が

出てきたというのに、何故主人公が属する平氏の重宝小烏丸は

ガン無視なのかビックリマーク更に言えば、源氏の宝刀「友切」とは本来「髭切」と

言われている刀のこと。ですが 髭切Wiki の記載内容には


>源為義の代には夜に獅子の鳴くような声で吠えたので獅子ノ子と

名を改めた。また源為義が兄弟刀の吠丸(膝丸)を娘婿である

熊野別当教真に譲った際、吠丸の代刀として作られた小烏が

当初は獅子の子より2分ほど長かった。しかしあるとき2本を抜いて

障子に寄り掛けていたとき、人も触れないのに2本が倒れ、

2本が同じ長さになっているのを見て不審に思った

教真が調べてみると、小烏の目貫が2分ほど切られていた。

それを獅子の子の仕業と考え名を友切と改めた。>

とありますから、劇中で為義が次男義賢に譲り渡した刀を

「友切」としたのは、非常にきめの細かい時代考証の賜物である

と私は思います。そんなきめの細かい時代考証を行っていながらも、

何故か実在の小烏丸を無視して、「最も強き者が持つ剣」なんて

RPGの伝説の剣みたいな設定をいきなり打ち出た想像フィクションの

宋剣を、清盛がトレードマークとして振り回す。そんな不自然すぎる

ドラマの展開に、私は不信感を抱いているのです。



徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~
場面変わって忠盛邸。忠盛はかなり弱ってます。

忠盛を気遣う家貞に、忠盛は語ります。


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

「家貞、近頃しきりに思い出す。

舞子に言われたことを。

夢中に生きていれば、いつか分かる。

何のために太刀を振るっているのか、

何故武士が今の世に生きているのか。」


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

「わしは夢中で生きてきた。

だが未だに分からん」


もうタイトルでミキプルーン忠盛退場はバレてるのですが、

それにしても昔のことをしきりに語るとは、退場フラグが

立ちまくりのパパ盛でした。


平清盛第16話「さらば父上」Vamos流解釈3 泣き崩れる由良と、常盤にすがる義朝編
に続きます。


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